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エンブレム〜序章〜?―?

[243]  S・U  2009-01-22投稿
――お兄ちゃん…人って脆いんだね…。
窓の外を眺めながら麻衣は独り言のように呟いていた。
その視線の先には中央から来た軍人さん方が無数の死体を処理する光景が広がっていた。
「…」
暫く歩くと道が二つに別れていた。俺はそこを左に曲がった。
そこには一つの病室があった。
「…っ」
扉の前に立った瞬間、手が汗ばみ緊張で体が震えた。
その緊張をほぐすべく俺はゆっくりと深呼吸をするが何度やってもそれは治まる気配を見せなかった。
仕方がないので抑える動作を止め、俺は扉を叩いた。
「…」
中から返事は無かったが構わずに扉を開ける。
そして、幾分緊張した声でここの家主に挨拶をした。
「…失礼します…。――稜子…先生…」
「――」
稜子先生は俺の来訪に全く気付いていない様子でベッドの上で、壁を背にして、ただ一点をぼんやりと見つめていた。
タイミングが悪かったのだ。
あの時…誠さんの死体の前で俺を見付けてくれたのは稜子先生だった。
一人で…、たった一人で…、俺達を見付けてくれた。
だから、見せないように出来る人がその場に居なかった…。
「先生…」
「――やあ、宮野…どうした…?」

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