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何歳(いくつ)になっても(17)

[391]  内田俊章  2009-01-23投稿
第17話

その日の夜、翔子はいつもと同じく、食事の用意をして、俊章の帰りを待った。しかし、その日に限って、俊章は帰って来ない。(又あの女と会ってるんだ!)翔子は、冷静さを失っていた。そして、俊章が帰って来たのは9時過ぎだった。翔子は、俊章が着替えて食卓に着くのを待って、切り出した。
「あなた!」と言うと「翔子!御免」と言う声が帰ってきた。翔子は、俊章が浮気を認め、自分から話を始めようとしている、と思った。
「翔子!本当に申し訳ない。子供たちにも、何と言って詫びたら良いか?」俊章は、自分の浅はかな行動が、大変な結果を招いた、と深く反省している様だった。翔子は、さっきまでの怒りは多少おさまったものの、(ご免なさい)で済む問題ではない、と思った。
「あなた、これからどうするつもり?私はもう、愛されていないの?」俊章は怪訝な顔をした。「翔子、何を言ってるんだよ!この事と愛してる愛してないは、関係無いだろう!」翔子は、又怒りが込み上げてきた。「関係無いって、どう言う事よ?私より、あの人の方が好きだから、浮気をしているんでしょう」「浮気?俺が?あの人って誰の事だよ?」「とぼけないでよ!只野さんの奥さんと、何回も会ってるのを、私は知ってるのよ!」俊章は、二人の話が、かみ合っていない事に気が付いた。「翔子、ちょっと待ってくれないか!俺と只野さんの奥さんが浮気をしているって言うのか?」「そうだよ。だから、あなたは今『ご免』と謝ったんでしょう」「違うよ翔子。俺が謝ったのは、株取引で失敗して、100万円損してしまって、その事を謝ったんだよ!」「ええっ?株?浮気じゃないの?」「確かに、只野さんの奥さんとは、付き合いが有る。でもそれは、俺個人とではなく、うちの銀行とだよ」
賢介の妻千恵子は、元々株に興味が有り、息子の幸介が小学校に入った頃から、本格的に始めようとした。そして、銀行へ行って相談した時の担当が俊章だったのだ。その後に俊章が、今の支店に転勤となって、会う事は無くなったが、只野家もその後に転勤で近所に来た。俊章が転勤先を伝えていたので、千恵子は、引っ越しが落ち着いて間もなく、大きなお腹で、俊章を訪ねたのであった。しかし、俊章は今、投資の担当ではないので、職場ではなく、外で会ってアドバイスをしていたのだ。但し、それ以上の関係では、決してなかった。

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