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ノイズ‐NOISE‐第四章?

[346]  紀夜  2009-01-23投稿
 未だ続く甲高い音波に苦しみながらなんとか見上げた視線にあったのは、上空に浮かぶ、クリスだった。「ハァイ♪こんにちは。ウィル♪」
クリスは今の瞬間に移動していたのだ。まるで蜂のように、羽をふるわせながら空中で立っている。
「ぐっ・・・ふっ・・・」ウィルはとうとう口から嘔吐物を吐いた。忌々しい音が頭から全身へと暴れまわり、ウィルの目をくらませる。
「あら?これは意外ねえ。瞬間移動を見て驚いてもらおうと思ったのに。どうしたの?さっきまで怖い顔してたくせに。」
クリスは意地悪く笑いながら、浮いたままウィルに近づいた。
 音波が強くなる。
「・・・っっ!!」
頭が破裂しそうになるくらいの衝撃が走った。
鼻や口からは血の混じった嘔吐物が流れ出た。
鼓膜はビリビリと振動してまわりの音が聞こえなかった。

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