夢枕
「やっと完成したぞ!」
そう言って博士は助手の私の所にやって来た。
思えばこの研究を始めて10数年、やっとこの時が来た。
ここは精神医学療養研究所。博士の研究は、夢を自由にコントロール出来る枕の開発だった。
楽しく、いい夢を見て精神に活力を与えようと言うものだった。今の世の中、辛い事ばかり。せめて夢で希望を持つ事が出来れば…と思って始めた研究だった。
「助手の君には大変苦労をかけた。完成したこの枕を使って、その苦労を癒して欲しい。」
「わかりました。その夢枕の使用第1号になれるなんて光栄です。」
「ありがとう。この枕は君も知っているように、見たい夢を見れる装置だ。全く害は無い。とりあえず、幸福な楽しい夢にセットしよう。」
「じぁ私も博士のような研究に成功した夢を見させてもらいます。」
「そうか、わかった。存分に楽しんでくれ。」
そして私は研究所の仮眠室でその素晴らしい枕の第1号になった。
枕から睡眠導入の音波がでて、直ぐ眠りに入った。
「素晴らしい!完成したぞ!」夢の中の私は自分の研究で楽しくはしゃいでいた。そして、裕福な暮らしも手に入れた。夢のようだった。
「わぁー!やめろー!!」
私は叫んだ。白く大きな蛇が真っ赤な舌をペロペロ出し、私を食べようと向かってきたのだ。
しばらく、ぼぅーっとしていた。
ふと我にかえった。
「博士、何も言わなかったけど、まさか逆夢まで…これは、本当に良い事が起きるかも知れない。早く、博士に報告しないと。」
「…とても残念でならない。彼には睡眠導入音波が強すぎた。目が醒めたが、まだ効力が残っていた。はしゃいで出て行ったが、まさか救急車にはねられるとは…。夢うつつで赤信号がわからなかったようだ。」
「まだ君は眠っているのだろうか…何か楽し気だが。」
今は私の夢枕に立っている。
そう言って博士は助手の私の所にやって来た。
思えばこの研究を始めて10数年、やっとこの時が来た。
ここは精神医学療養研究所。博士の研究は、夢を自由にコントロール出来る枕の開発だった。
楽しく、いい夢を見て精神に活力を与えようと言うものだった。今の世の中、辛い事ばかり。せめて夢で希望を持つ事が出来れば…と思って始めた研究だった。
「助手の君には大変苦労をかけた。完成したこの枕を使って、その苦労を癒して欲しい。」
「わかりました。その夢枕の使用第1号になれるなんて光栄です。」
「ありがとう。この枕は君も知っているように、見たい夢を見れる装置だ。全く害は無い。とりあえず、幸福な楽しい夢にセットしよう。」
「じぁ私も博士のような研究に成功した夢を見させてもらいます。」
「そうか、わかった。存分に楽しんでくれ。」
そして私は研究所の仮眠室でその素晴らしい枕の第1号になった。
枕から睡眠導入の音波がでて、直ぐ眠りに入った。
「素晴らしい!完成したぞ!」夢の中の私は自分の研究で楽しくはしゃいでいた。そして、裕福な暮らしも手に入れた。夢のようだった。
「わぁー!やめろー!!」
私は叫んだ。白く大きな蛇が真っ赤な舌をペロペロ出し、私を食べようと向かってきたのだ。
しばらく、ぼぅーっとしていた。
ふと我にかえった。
「博士、何も言わなかったけど、まさか逆夢まで…これは、本当に良い事が起きるかも知れない。早く、博士に報告しないと。」
「…とても残念でならない。彼には睡眠導入音波が強すぎた。目が醒めたが、まだ効力が残っていた。はしゃいで出て行ったが、まさか救急車にはねられるとは…。夢うつつで赤信号がわからなかったようだ。」
「まだ君は眠っているのだろうか…何か楽し気だが。」
今は私の夢枕に立っている。
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