ガンザンダン Aside 5
第十一区間街中
諒吾を強引に連れ出し街中へ出た美香は、そこに住む人々と自分が完全に違うことを確認し、ここが違う世界だということ状況を飲み込んだ。
八百屋の店主には角が生え、カフェに居る老夫婦は山羊のような顔、そこへ注文された品を持って来たのは身長の半分ぐらいの女性、空には羽の生えた人間が数人、すれ違いざまにみた男が連れているペットは犬と猫を混ぜ合わせたような異常な可愛さを放つ。
「凄い・・・こんなの面白すぎる」
「はあ?」
突然感想を言い出す美香に驚きながら、気の抜けたような声で聞き返す。
「だってそうでしょ?自分が知らない世界が広がってるって証拠が全てここに揃っているのよ。しかも、その全てがこの世界で当然のように動いてる、そんなの普通はありえないわ」
興奮した口調に押され、両手を挙げながら抑えようとする。
「わかった、わかった」
「いや、わかってない。私はもっとこの世界に居るのを誇って欲しいの。ホントに理解してる?」
「理解した理解した。だからもう止めてくれ」
諒吾は言いながらつい顔を呆れ顔に変えてしまった。
「ああ、やっぱり理解してないでしょ?顔が呆れてるもん」
美香は瞬時にそれが呆れ顔だと判断し、すぐさま文句を言い出す。
(終わりがみえねぇ)
「ちょっとぉ、聞いてるの?」
もはや彼に聞く気など無い。疲れるまで話させて、静かにさせようという魂胆だ。
しかし、彼のその考えは無意味な物と化してしまう。
「あら?諒吾さん?」
彼らの横から不意に声がした。
「ん?ああ、ルネアさん」
まず諒吾が声の方を向き、それに続いて美香がそちらを向く。するとそこには尖った耳と腰まで伸ばした黒髪が特徴的な女性がいた。
諒吾を強引に連れ出し街中へ出た美香は、そこに住む人々と自分が完全に違うことを確認し、ここが違う世界だということ状況を飲み込んだ。
八百屋の店主には角が生え、カフェに居る老夫婦は山羊のような顔、そこへ注文された品を持って来たのは身長の半分ぐらいの女性、空には羽の生えた人間が数人、すれ違いざまにみた男が連れているペットは犬と猫を混ぜ合わせたような異常な可愛さを放つ。
「凄い・・・こんなの面白すぎる」
「はあ?」
突然感想を言い出す美香に驚きながら、気の抜けたような声で聞き返す。
「だってそうでしょ?自分が知らない世界が広がってるって証拠が全てここに揃っているのよ。しかも、その全てがこの世界で当然のように動いてる、そんなの普通はありえないわ」
興奮した口調に押され、両手を挙げながら抑えようとする。
「わかった、わかった」
「いや、わかってない。私はもっとこの世界に居るのを誇って欲しいの。ホントに理解してる?」
「理解した理解した。だからもう止めてくれ」
諒吾は言いながらつい顔を呆れ顔に変えてしまった。
「ああ、やっぱり理解してないでしょ?顔が呆れてるもん」
美香は瞬時にそれが呆れ顔だと判断し、すぐさま文句を言い出す。
(終わりがみえねぇ)
「ちょっとぉ、聞いてるの?」
もはや彼に聞く気など無い。疲れるまで話させて、静かにさせようという魂胆だ。
しかし、彼のその考えは無意味な物と化してしまう。
「あら?諒吾さん?」
彼らの横から不意に声がした。
「ん?ああ、ルネアさん」
まず諒吾が声の方を向き、それに続いて美香がそちらを向く。するとそこには尖った耳と腰まで伸ばした黒髪が特徴的な女性がいた。
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