サンニン
このままでいいのか?
いいはずないだろう。
じゃぁどうすればいい? 謝ればいい。
謝ったら、許してくれるかな?
そんなの知らねえ。許されるために謝るんならそれば間違ってる。
わかってるよそんなこと。でも、解決策は?カオルと俺たちの仲の解決策は?
………
解決策は?!なぁ、答えてくれよ!!
………
なぁ!!
正しい答えなんて、いっこうに見えなかった。そもそも嘘をついた俺が悪いんだから、解決策なんて贅沢な話なんだろう。
勇気を出すしかない。
たとえどんな結果になろうとも、俺は謝るしかないんだ。
俺はメールじゃなく、電話で謝ることにした。
トゥルルルル
虚しい呼び鈴が鳴る。
トゥルルルル
トゥルルルル
ガチャリ
心臓が高鳴る。
頭が一気に真っ白になる。“ただ今電源を切っているか、電波の届かない所にいるため、電話にでることができません。ピーと鳴りましたら…”
ため息をつく。
やっぱりカオルはでないつもりらしい。
ピー…
「カオル…っ」
留守電に話しかけようとすると、急に喉奥が熱くなった。
「ほんと…っごめん…」
震えていた。情けない。なんて格好わるいんだ。
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