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BANDO!!

[477]  けーた  2009-01-29投稿
この学校はなんてつまらないんだろう。高校生になり一年ちょっと、学校にもすっかり慣れた僕は授業中によくこう思う。
おそらく生徒の内の9割8分の人が、学校は勉強をする所だと本気で思っているだろう。
確かに間違ってはいないし、勉強に本気で取り組む事により悟ることもたくさんある。
だが僕は、学校は仲間をみつけおもいっきり楽しむ場所だと本気で思っている。
80年生きるとして、学校に通うのは大体20数年。この20数年の間に出来ることは残りの60年に比べあまりにも限られる。そう考えると自分が楽しいと感じることを我慢してまで勉強しようとは思わない。勉強が楽しくて好きな人は別だけど。
ということで僕は残り2分の中に含まれる。そういった意味では僕と、後ろの席に座り早弁しているゴン、授業を聞かないで寝ているくせに一番前の席に座っているセイが同じクラスにいるのは嬉しいかぎりだ。
そんな事を考えていると、後ろで己が望むままに食欲を満たしていたゴンが背中をつついてきた。
後ろを振り向くとゴンが言った。
「ねぇ、これ食べて」
そう言って弁当箱の中で唯一鮮やかな色を放つミニトマト二個を差し出してきた。
「またかよ」
僕は小さくそうつぶやきながらもパクパクっとリズミカルに口に放り込んだ。唯一の色物を失った弁当箱はソース畑になった。
ゴンはいつも弁当を3つ持ってくる。早弁用、昼食用、そして放課後用。毎日3つも作るのでおかずは大体限られている。
朝ごはんを食べる時間があるならその分を寝ている時間に回すというのがゴンの自論らしく、朝ごはんにあたる早弁用の弁当はその日1日活動するための物なので野菜は必要ない。というのもゴンの自論。まったく無茶苦茶な考えだ。そのせいで前の席に座る僕はいつもゴンの残飯処理班になっている。
つまらない授業を聞いているよりは何か食べてる方が気も紛れ、暇つぶしにもなるから文句を言いつつも処理班になっている。
「ありがと」
満面の笑みでそういうとゴンはまた貪欲な食欲に従い始めた。
処理作業が終わるとまた暇潰しの時間になった。すると呪文のような先生の声により、強烈な睡魔に襲われる魔法がかけらた。僕は一瞬抵抗しようとしたが、ゴンのように素直に従うことにした。

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