月の形
「ついてないな…」
少女はぽつりと言った。
それもそのはずである。少女の名前は白滝美月、美月は駅から歩いて10分くらいの高校に通ってる少し根暗な少女で、部活には入ってないいわゆる帰宅部だ。
学校も終わり早く帰ろうと思った矢先、同じクラスの男子生徒に、
「白滝さん、これお願い」と原稿用紙の束を押し付けられ、キョトンとしていると
「クラス会の予定表、俺部活あるからやっといて」と言って去ってしまった。美月はこの男子生徒と友達というわけではない…というか美月にはクラスに友達がいない。嫌われているわけではなく性格上の問題で他人を避けてしまう。そして自分の周りに壁をつくってしまっている。
「そんなぁー…。」
美月の声は誰にも届かなかった。
どうにかして終わらせたのが夜7時頃、もう部活もとっくに終わった時間だった。
「ほんと、ついてないな…。」ため息と一緒に呟いた。
周囲には時間が時間なので自分ともう一人サラリーマン風の男性が居るだけ。
「早く電車来ないかな…」と呟いた時だった。
ガシャン!
「ッ!?」
驚いて音がした方を振り返ると、コンクリートの地面が大きくへこんでいた。そこに立っていたのは明らかに奇怪な者だった。身長は平均男性と同じくらいだが、ボロボロのローブのような布を着て頭まですっぽり被っていて顔はよく見えない。
「な、何この人…?」と思った途端に気がついた。その人<?>の足元にさっきのサラリーマン風の男性が血まみれで倒れていた。
「ッ!!」
叫びたいが声が出ない。逃げなきゃと思っても恐怖で膝が震えて動けない。
途端にそれがこちらを向いた。
「…ニ、グ…ニグ!」
いきなり飛び掛かってきた。
「ッ!?」
咄嗟に腕で顔を庇った。。
が、なかなか衝撃はやってこない。恐る恐る目を開けると、高校生くらいの少年が片手でそいつを止めていた。そしてなんでもなさそうに、
「たしか…白滝さんだっけ?」と聞いてきた。
少女はぽつりと言った。
それもそのはずである。少女の名前は白滝美月、美月は駅から歩いて10分くらいの高校に通ってる少し根暗な少女で、部活には入ってないいわゆる帰宅部だ。
学校も終わり早く帰ろうと思った矢先、同じクラスの男子生徒に、
「白滝さん、これお願い」と原稿用紙の束を押し付けられ、キョトンとしていると
「クラス会の予定表、俺部活あるからやっといて」と言って去ってしまった。美月はこの男子生徒と友達というわけではない…というか美月にはクラスに友達がいない。嫌われているわけではなく性格上の問題で他人を避けてしまう。そして自分の周りに壁をつくってしまっている。
「そんなぁー…。」
美月の声は誰にも届かなかった。
どうにかして終わらせたのが夜7時頃、もう部活もとっくに終わった時間だった。
「ほんと、ついてないな…。」ため息と一緒に呟いた。
周囲には時間が時間なので自分ともう一人サラリーマン風の男性が居るだけ。
「早く電車来ないかな…」と呟いた時だった。
ガシャン!
「ッ!?」
驚いて音がした方を振り返ると、コンクリートの地面が大きくへこんでいた。そこに立っていたのは明らかに奇怪な者だった。身長は平均男性と同じくらいだが、ボロボロのローブのような布を着て頭まですっぽり被っていて顔はよく見えない。
「な、何この人…?」と思った途端に気がついた。その人<?>の足元にさっきのサラリーマン風の男性が血まみれで倒れていた。
「ッ!!」
叫びたいが声が出ない。逃げなきゃと思っても恐怖で膝が震えて動けない。
途端にそれがこちらを向いた。
「…ニ、グ…ニグ!」
いきなり飛び掛かってきた。
「ッ!?」
咄嗟に腕で顔を庇った。。
が、なかなか衝撃はやってこない。恐る恐る目を開けると、高校生くらいの少年が片手でそいつを止めていた。そしてなんでもなさそうに、
「たしか…白滝さんだっけ?」と聞いてきた。
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