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悲しみ ―決断―

[279]  サクラ  2006-07-03投稿
どうしよう。

「はぁ――――…」
私は一人、屋上で深い溜め息をついた。
――なんか、ヤだな。
気まずい。

「……告白」
してみよっか、な。
「誰に?」「っひゃあっ!…って渚!」
「朝と同じじゃん…」
バッ…バカらしい!!
「さ、白状してもらおうか?」
「………」
プイッ。
「………へ?」
ツーン。
「こ、この野郎」
「内緒だよ!」
それだけ言って私は逃げた。



渚は全然悪くない。

悪くない、のに。

ど…して――…

「こんなに渚が憎いのぉっ!」

いつしか私は泣いていた。
大粒の涙を流していた。





「……しよう」
ポツリと言った。
「告白、しよう」
今度は正確に言った。





舞台は教室へ。


「――でね、佑季が教えてくれないまま逃げられちゃった」
「―――…」
「?どしたの」
―――――…
なん、なんだ?
この違和感は。
「もしも――し!」
「!?」
「聞いてる?」
「ん、む」
―――――……
「…………」





再び、舞台は屋上へ。


「……………」
む、む、
「………………」
む、む、む、
「……やっぱり無理」

むぅ――――…


「駄目駄目だぁ――」

いやしかし。
いやだめだ。


「――!そうだ」
アレしかないじゃん。



渚―――――\r




「………アレしかないようね」







「学部祭だ!!」





「私の想いを」



「心を確かめる」







果たして



叶うのだろうか。




双方の幸せが憎いものに変わらないでほしいものだ。

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