空と海 ?
「いくら親友同士でも、菜緒ちゃんが亡くなった今は、そうは行かないの!」
「分かったよ。でも、俺にはその気がないから、心配しないでくれ!そんな事をしたら菜緒に恨まれるよ!」
数日後海人は、富子の忠告を無視して、妙子の店を訪ねた。
「あらぁ矢口君、久し振り〜。元気そうね!ああ、ちょっと待ってね…。どうも有り難う御座いました」
1人の客が、会計を済ませて、出て行くところだった。
「さあ座って。空ちゃんもたまに見掛けるけど、段々元気になってきたみたいね!」
「ああ、お陰さんで、保育園も3学期になってからは、休まずに行ってるよ!」
妙子は、客様に用意してあるコーヒーをカップに注ぎ、海人の前に置いた。
「そおぉ、それは良かったね。で、もう入学の準備は出来てるの?」
「実は、それで頼みが有って来たんだ!」
「えっ、まさか、空ちゃんの母親になってくれ、って言うんじゃないでしょうね」妙子は海人の顔を覗き込む様に言った。
「おいおい!冗談でもそんな事言うなよ!それでなくても、お袋に『ここへは行くな』って言われたんだから!」
「ええ?お母さんが?なんでだろう?」
「俺も1人になってしまって、妙子も1人だろう。だから、変な噂がたつと困るって!」
「そんな心配いらないって、言っといて!私にはその気が無いからって」
妙子が真顔で言うと、海人は、口に含んだコーヒーを吹き出しそうになった。
「お前も、ハッキリ言うよな!」海人は、苦笑いをしながら言った。
「それで、頼みって何?」
「1年生になるのに、何を用意したら良いかと思ってさ。ランドセルはこの間買ったし、机は武田の親が買ってくれるんだ。後、何がいるんだ?」
妙子は少し考えて言った。
「そうね、入学式に着る洋服かな。卒園式と同じで良いと思うけどね」
「洋服かあ。入学式の前に、卒園式があるんだったな」
「私はね、余り気にしていなかったのよ。それで、早織の卒園式にね、普段着より少し良い位の服を着せたの。そうしたら、周りはまるで、ファッションショーよ!」
「へえ〜、そうなのか?」
「あれは、子供じゃなくて、親の見栄の張り合いね!それで仕方ないから、入学式用に洋服を買ったのよ。思い切り、可愛いのをね」妙子はそう言うと、奥へ入って行き、その洋服を持って来た。
「分かったよ。でも、俺にはその気がないから、心配しないでくれ!そんな事をしたら菜緒に恨まれるよ!」
数日後海人は、富子の忠告を無視して、妙子の店を訪ねた。
「あらぁ矢口君、久し振り〜。元気そうね!ああ、ちょっと待ってね…。どうも有り難う御座いました」
1人の客が、会計を済ませて、出て行くところだった。
「さあ座って。空ちゃんもたまに見掛けるけど、段々元気になってきたみたいね!」
「ああ、お陰さんで、保育園も3学期になってからは、休まずに行ってるよ!」
妙子は、客様に用意してあるコーヒーをカップに注ぎ、海人の前に置いた。
「そおぉ、それは良かったね。で、もう入学の準備は出来てるの?」
「実は、それで頼みが有って来たんだ!」
「えっ、まさか、空ちゃんの母親になってくれ、って言うんじゃないでしょうね」妙子は海人の顔を覗き込む様に言った。
「おいおい!冗談でもそんな事言うなよ!それでなくても、お袋に『ここへは行くな』って言われたんだから!」
「ええ?お母さんが?なんでだろう?」
「俺も1人になってしまって、妙子も1人だろう。だから、変な噂がたつと困るって!」
「そんな心配いらないって、言っといて!私にはその気が無いからって」
妙子が真顔で言うと、海人は、口に含んだコーヒーを吹き出しそうになった。
「お前も、ハッキリ言うよな!」海人は、苦笑いをしながら言った。
「それで、頼みって何?」
「1年生になるのに、何を用意したら良いかと思ってさ。ランドセルはこの間買ったし、机は武田の親が買ってくれるんだ。後、何がいるんだ?」
妙子は少し考えて言った。
「そうね、入学式に着る洋服かな。卒園式と同じで良いと思うけどね」
「洋服かあ。入学式の前に、卒園式があるんだったな」
「私はね、余り気にしていなかったのよ。それで、早織の卒園式にね、普段着より少し良い位の服を着せたの。そうしたら、周りはまるで、ファッションショーよ!」
「へえ〜、そうなのか?」
「あれは、子供じゃなくて、親の見栄の張り合いね!それで仕方ないから、入学式用に洋服を買ったのよ。思い切り、可愛いのをね」妙子はそう言うと、奥へ入って行き、その洋服を持って来た。
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