サークルチェンジ #20
隼人「失礼します。」
職員室に入り、中を見渡すと秋吉が日誌を書く手を止め手招きしている。
隼人は秋吉の所まで行くと後ろに手を組んだ。
秋吉「どうだ反省したか?」
隼人「はい、すいません。実は…」
秋吉「話さなくていい。お前の家の事情は担任から聞いてる。」
秋吉が隼人の話を制し、本題を切り出す。
秋吉「野球頑張ってんだろ?しかし監督や責任教師がいなければ大会に出られないことぐらいわかるだろ?」
隼人「そのことは考えないようにしてました。」
秋吉「じゃあ先生が監督を引き受ける。」
隼人「えっ!ホントですか!?」
隼人は目を丸くし驚いた。
秋吉「ただし、条件がある。今度の中間考査、社会科で80点以上取ったら先生が監督を引き受ける。」
隼人「は、は、80点!?」
秋吉が隼人にプリントされた問題集を渡す。
秋吉「全部で200問、その中から50問出す。範囲は今までやった高校日本史と中学の復習も入ってるからよ〜く勉強しておけ。」
隼人は勉強が大の苦手。
野球で完全試合をやれと言われるぐらいの難題に思えた。
隼人はしばらく言葉に詰まるが、返事をする。
「なんとかやってみます。」
真っすぐな瞳で答えたものの、秋吉の突然の条件提示にとまどいを隠せない。
隼人は受け取ったプリントを握りしめ、うつむいていく…
秋吉「どうした?できそうにないか?野球が本当に好きならできるはずだ。解らないことがあればいつでも聞きに来い。」
授業中、隼人に怒声を張り上げた時とは一転、穏やかな口調で隼人の表情を探る。
隼人「いやまさか野球の話とは思わなかったんで…」
うつむき加減のまま視点が定まらない隼人。
秋吉「歯切れの悪い返事だな〜野球やってるならもっとシャキッとしないとケガするぞ。」
秋吉がさっきより少し語気を強め、隼人の背中を優しくたたく。
隼人「本当に80点取ったら監督引き受けてもらえるんですか?」
秋吉「ああ、約束だ。おっ練習始まってる頃だな
。」
秋吉は時計に目をやると隼人の気持ちを察し、野球の練習に行くよう促した。
隼人は職員室を出て扉を閉めると込みあげてくる感情を抑えきれなくなっていた。
職員室に入り、中を見渡すと秋吉が日誌を書く手を止め手招きしている。
隼人は秋吉の所まで行くと後ろに手を組んだ。
秋吉「どうだ反省したか?」
隼人「はい、すいません。実は…」
秋吉「話さなくていい。お前の家の事情は担任から聞いてる。」
秋吉が隼人の話を制し、本題を切り出す。
秋吉「野球頑張ってんだろ?しかし監督や責任教師がいなければ大会に出られないことぐらいわかるだろ?」
隼人「そのことは考えないようにしてました。」
秋吉「じゃあ先生が監督を引き受ける。」
隼人「えっ!ホントですか!?」
隼人は目を丸くし驚いた。
秋吉「ただし、条件がある。今度の中間考査、社会科で80点以上取ったら先生が監督を引き受ける。」
隼人「は、は、80点!?」
秋吉が隼人にプリントされた問題集を渡す。
秋吉「全部で200問、その中から50問出す。範囲は今までやった高校日本史と中学の復習も入ってるからよ〜く勉強しておけ。」
隼人は勉強が大の苦手。
野球で完全試合をやれと言われるぐらいの難題に思えた。
隼人はしばらく言葉に詰まるが、返事をする。
「なんとかやってみます。」
真っすぐな瞳で答えたものの、秋吉の突然の条件提示にとまどいを隠せない。
隼人は受け取ったプリントを握りしめ、うつむいていく…
秋吉「どうした?できそうにないか?野球が本当に好きならできるはずだ。解らないことがあればいつでも聞きに来い。」
授業中、隼人に怒声を張り上げた時とは一転、穏やかな口調で隼人の表情を探る。
隼人「いやまさか野球の話とは思わなかったんで…」
うつむき加減のまま視点が定まらない隼人。
秋吉「歯切れの悪い返事だな〜野球やってるならもっとシャキッとしないとケガするぞ。」
秋吉がさっきより少し語気を強め、隼人の背中を優しくたたく。
隼人「本当に80点取ったら監督引き受けてもらえるんですか?」
秋吉「ああ、約束だ。おっ練習始まってる頃だな
。」
秋吉は時計に目をやると隼人の気持ちを察し、野球の練習に行くよう促した。
隼人は職員室を出て扉を閉めると込みあげてくる感情を抑えきれなくなっていた。
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