(ID:4577) - 携帯小説！(PC版)

利用できるものは利用する。あいつがあたしの事を想ってくれる限り、あいつはあたしの思うまま☆
少し聞こえは悪いけど、こうでもしなきゃ幸せは手に入らないんじゃない？
確かに普通に世間一般から見たらおかしな事かもしれないけど…
基準の境界線なんて、結局は自分基準で引かれてるようなものじゃない？

友達の彼氏があたしの事を好きだと言った。更には付き合ってなんて言い出した。
一体何考えてんだろ。なんて最初は思ったけど、考え方を変えればこれはいいかも。
あたしはあいつにハッキリ言ってやった。
「気持ちはうれしいけど、付き合うのは無理。」
あいつは落ち込む様子もなく『俺、二番目でもいいよ。いつかお前の事振り向かすから。お前が俺の事好きになるまでまってる。』
それからあたしの二重生活が始まった。

あたしにはもちろん彼氏がいる。
特に仲が悪いというわけでもないし、何ごともなくそこら辺にいる普通の彼氏と彼女。ただひとつの不満、彼氏もあたしも実家暮らし。
二人で頑張ってお金を貯め、あと二か月もすれば一緒に暮らせる。ただえさえ、あたしは実家を出たくてしょうがなかった。
あいつは一人暮らし。
あいつには悪いけど彼氏と家を借りるまでの間、あたしはあいつの家で厄介になることにした。
あいつには彼氏とは徐々に別れるよ～なんて嘘吐いたら軽々とO.K.してくれた。
『お前と一緒にいられるなら我慢するよ。』
だなんて…
あいつは早々と彼女と別れた。あたしの本心も知らずに…どこまでお人好しなんだろ～。
そこまでされてしまうとなんだかあたしは本心を言わずにはいられなかった。
彼氏にもあいつにもほんとの事を打ち明けた。
ところがあいつときたら、
『俺の気持ちは変わらないから。』
だなんて…ほんとどこまでバカなんだろ。
彼氏には激怒されたが、なんとかわかってくれた。彼氏の前では悲劇のヒロイン役。
「ほんとに好きなのはあなただけど…あたしには今居場所がないの…あなたと一緒に暮らすためにはこうするしかなかったの。」
なんて。でも、嘘じゃない。
ここまで来ると自分に対して嫌気が刺した。幸せを手に入れるには…自分自信に言い聞かせた。

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