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友達ですら無いとしても。

[215]  疫病神  2009-02-07投稿



君は、初めて、泣きました。



『今だけ、ごめん。』



そう言って、

愚痴を溢すわけでも無く、


大声を上げて泣くわけでも無く、

私を抱き締めるわけでも無く、


ただ、
ただただ、あたしに寄りかかるように胸に頭を当て、


小さくないていました。





抱きしめたかった。


思いっきり抱きしめて、

『あたしがいるよ。』

って、告白してしまいたかった。


あたしなら君を泣かせたりはしないのに。

あたしなら君を大切にするのに。

君を想う気持ちなら誰にだって負けないのに。




そう思っているのに、
伝えたいのに、

あたしは
傷ついている君を、

抱きしめてあげることも、

声をかけることさえできませんでした。


そんな自分が

情けなくて、

悔しくて、

醜くて、

ダサくて、

小さくて、



君にバレないように、
声を殺して泣きました。









それから間もなくして色々あって、君とあたしの友情は呆気なく壊れました。
今ではもう、お互いを呼ぶことも、見ることさえありません。


ねぇ…?
出逢ったあの日から、あたしはずっと君だけが好きです。





友達ですら無いとしても。

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