携帯小説!(PC版)

air?

[366]  182  2006-07-05投稿
レックス達3人は3日間トンネルを歩きつづけた。食料が底をつきはじめている。  「レックス〜、本当に地上に出れるのかよ。このままじゃ魔物に殺される前に飢え死にするぞ。」 ハウィーがだるそうに言った。 「分かってるけど引き返すわけにはいかない。」 レックスは強気に言ってみたものの声には力がなかった。 それから3人は1日歩き、ついに食料は底をついてしまった。 「やべぇ…冗談抜きで死ぬぞこれ…」 ハウィーがつぶやく。 レックスは衰弱しきっていて何も答えられなかった。  「…光」そのときフィーが小さな声でつぶやいた。 レックスとハウィーはその言葉に驚き慌ててフィーの見ているほうに視線を移した。 トンネルのずっと奥、確かに小さな光が見えた。 「…ついた!地上だ!」 レックスはさっきまでの疲れを忘れ大声で叫んだ。 レックスは走りだす。ハウィーとフィーもその後につづいた。 光がだんだんと大きくなる。ずっと真っ暗なトンネルにいたせいか思わず目を細める。 やっとトンネルから出たが光が眩しくまだ周りがはっきりと見えない。だがとても暖かい。初めての感覚だ。 やっと目が慣れてきた。 周りを見渡す。周りは砂ばかり、だがポツポツと緑があった。 それ以上に目をひいたものがあった、それはそのずっと奥にある青いもの、レックスはそれがずっと上につづいていることに気づき視線を上に向ける。 「すげぇ…これが…『空』…」  それ以上は何も言わなかった。 ただ『空』を眺めていた。

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