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MOON TEARS-恋の病-

[299]  なぉ  2009-02-11投稿
尚ちゃんに出逢うまで…
人並みに恋もして、付き合ったりもした。
なのに不思議ね、尚ちゃんは私に沢山の初めてを教えてくれた。
愛しい様な切ない気持ちを教えてくれたのも尚ちゃんだったよ。

帰り道、空を見上げ月に想った…
あの優しさ痛くなるな…
月は何も応えてはくれないんだけど、包んでくれる優しさを感じた。

次にバイト先で尚ちゃんを見かけるとなんだかしんどそうだった。
「こないだはありがとう」
「おん」

顔の表情が変わらない。
私はとっさに尚ちゃんの額を触った。
すごい熱だった。
「なんで…」
私の言葉をさえぎって
「誰にも言うなよ、今日忙しいから」
そう言って私の前からいなくなった。
あれだけの高熱、相当しんどいはずだ。
周りはなぜ気付かないんだろう?
私はカバンの中に入っていた解熱剤をとりだし、尚ちゃんのロッカーに入れた。

私は尚ちゃんとの約束通り誰にも何も言わなかった。

バイトが終わり帰ろうとすると休憩室の喫煙ルームに友達と笑っている尚ちゃんを見つけた。
良かった…薬効いたみたい。
私は尚ちゃんに声をかけずにバイト先を後にした。

しばらくするとバイト先の友達から電話がかかってきた。

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