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空色のスケッチブック

[435]  ゆう  2009-02-15投稿
霊安室に瑞輝はいた。

『…瑞…輝』

瑞輝の顔に被せてあった白い布を
とった。

瑞輝の顔は優しい顔をしていた。
いつも太陽に照らされていた。
少し焼けた肌は白かった。

また涙が…

さっきまでサッカーボール
持って騒いでいたのに…

また明日って言ったじゃん…

唯一、誕生日を祝ってくれた『親友』
ありがとうって言ってやりたい…




―僕の誕生日に瑞輝は空に。
でも僕はまだそこに行けない。
だから、一枚の画用紙いっぱいに
君を書き続けている。


―――――今、夏。15歳。

『…だから今日は特別な日なんだ』
『…友情ってすごいね』
『うん』
『誕生日おめでとう!』
『え?』
『今度は私が佳君の誕生日祝ってあげる』
『…ありがとう』
『でも親友じゃなくて、恋人としてね』
『えぇっ!何言ってんの〜』
『やだ?』
『ううん、違うよびっくりしただけ』
『じゃあよろしくね♪』
『うん』



僕は今まで君を描き続けてきた。
でもそれは今日でおしまい。
そんなことずっとしてたら
時が止まったままだ。

だからこれからは新しい君を
書き続けるね。









*おしまい*

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