MOON TEARS-匂い-
尚ちゃんの返信は決まって遅い…そして短い。
それでも私は嬉しかった。
彼女がいるのも知っていた。想っても叶わぬ恋だって知っていた。それでも私は尚ちゃんが大好きだった。
バイト先に行く途中、尚ちゃんを見つけた。
後ろ姿だけど尚ちゃんだってすぐわかった。
小走りで近づいた。
そして尚ちゃんの後ろに回り込み脅かそうとした時、尚ちゃんじゃない匂いがした。
彼女さんの香水かな…ふと思ったら胸が苦しかった。
尚ちゃんが私に気がつき、「桃ちゃん」
声をかけてくれた。
私はさっきのことが後遺症の様に顔がひきつり笑えなかった。
そんな私を尚ちゃんは不思議そうに見る。
「なんかあった?」
うん、大有り。言いたい。
「ううん、何も」
言えるわけない。
「飲みにでもいくか」
「…うん」
気持ちに応えてほしい…なんて欲張りません。
でもこの気持ちを告げる時は、このままじゃいられないよね。
でも好きすぎて、しんどくてつい言ってしまいたくなる。
自分で終わらせてしまいたくなる。
初めは喋れるだけで良かった。
笑ってもらえるだけで嬉しかった。
なのに今はどんどん欲が出て尚ちゃんが欲しくなってきてる。
彼女になりたい…
それでも私は嬉しかった。
彼女がいるのも知っていた。想っても叶わぬ恋だって知っていた。それでも私は尚ちゃんが大好きだった。
バイト先に行く途中、尚ちゃんを見つけた。
後ろ姿だけど尚ちゃんだってすぐわかった。
小走りで近づいた。
そして尚ちゃんの後ろに回り込み脅かそうとした時、尚ちゃんじゃない匂いがした。
彼女さんの香水かな…ふと思ったら胸が苦しかった。
尚ちゃんが私に気がつき、「桃ちゃん」
声をかけてくれた。
私はさっきのことが後遺症の様に顔がひきつり笑えなかった。
そんな私を尚ちゃんは不思議そうに見る。
「なんかあった?」
うん、大有り。言いたい。
「ううん、何も」
言えるわけない。
「飲みにでもいくか」
「…うん」
気持ちに応えてほしい…なんて欲張りません。
でもこの気持ちを告げる時は、このままじゃいられないよね。
でも好きすぎて、しんどくてつい言ってしまいたくなる。
自分で終わらせてしまいたくなる。
初めは喋れるだけで良かった。
笑ってもらえるだけで嬉しかった。
なのに今はどんどん欲が出て尚ちゃんが欲しくなってきてる。
彼女になりたい…
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