Push!Push! #2
土曜は仕事が休みなのに、いつもと変わらない時間に、下に降りてきた。
ガランとした家の中。
たまには良いものだ。
ポストから新聞を取り出し、パンを焼きながら、テレビをつけた。
新聞に一通り目を通し、どっさり入っているチラシを見ていた。
スーパーの安売り、家具のチラシ、求人チラシ。
面白いのないな。
立ち上がり、焼けたトーストを口にくわえた。
テレビを見ながら、それとなくチラシをまとめていると
小さい2色の黄色いA4サイズのチラシが
目に飛び込んできた。
なんだこれ
その1枚を抜き取ると
道場生募集! という大きい文字の下に
空手道場 と書いてあった。
空手って…近くにあるんだ。
そう思いつつ、最初に思い浮かんだ光景は
道着姿でバットを蹴り折る光景だった。
チラシ半分は誰かが空手やってるであろう写真。
あと半分は時間表だった。
おっ、今日練習ある日なんだ。
PM8:30からか…
しばらく眺めた後、チラシを片付けた。
家に1人という事もあってか
時間がたつのがやけに長い。
まだ昼過ぎ。少し興奮気味な自分に
気付いていた。
家に誰もいない開放感がそうさせたのかも知れない。
チラシの空手の写真が何故か
頭から離れなかった。
片付けたチラシを取り出し、もう一度よく見た。
右下に携帯番号が書かれていた。
しばらく眺めていた。
電話するのか? 今までスポーツなどやった事ないおれが? 電話相手怖そうだな。 実はヤクザか宗教の事務所? とか…
限りない思いが頭の中をかけめぐっていた。が、足は受話器の方向に歩んでいた。
受話器をとり
電話番号をしっかり見つめ
キーを押した。
プルルル…
呼び出し音が鳴った。
当たり前だ。
うわっ、何してんだおれ
思った瞬間
「はい、もしもし」
声がした。もう切るわけにはいかない。
相手の携帯には、番号が表示されてる。
「もしもし〜」
電話相手はもう一度繰り返してきた。
泣きそうな声になってたかも知れない。
「あ、あの、チラシ見てですよ…あの…」
パニックになってしまった。
ガランとした家の中。
たまには良いものだ。
ポストから新聞を取り出し、パンを焼きながら、テレビをつけた。
新聞に一通り目を通し、どっさり入っているチラシを見ていた。
スーパーの安売り、家具のチラシ、求人チラシ。
面白いのないな。
立ち上がり、焼けたトーストを口にくわえた。
テレビを見ながら、それとなくチラシをまとめていると
小さい2色の黄色いA4サイズのチラシが
目に飛び込んできた。
なんだこれ
その1枚を抜き取ると
道場生募集! という大きい文字の下に
空手道場 と書いてあった。
空手って…近くにあるんだ。
そう思いつつ、最初に思い浮かんだ光景は
道着姿でバットを蹴り折る光景だった。
チラシ半分は誰かが空手やってるであろう写真。
あと半分は時間表だった。
おっ、今日練習ある日なんだ。
PM8:30からか…
しばらく眺めた後、チラシを片付けた。
家に1人という事もあってか
時間がたつのがやけに長い。
まだ昼過ぎ。少し興奮気味な自分に
気付いていた。
家に誰もいない開放感がそうさせたのかも知れない。
チラシの空手の写真が何故か
頭から離れなかった。
片付けたチラシを取り出し、もう一度よく見た。
右下に携帯番号が書かれていた。
しばらく眺めていた。
電話するのか? 今までスポーツなどやった事ないおれが? 電話相手怖そうだな。 実はヤクザか宗教の事務所? とか…
限りない思いが頭の中をかけめぐっていた。が、足は受話器の方向に歩んでいた。
受話器をとり
電話番号をしっかり見つめ
キーを押した。
プルルル…
呼び出し音が鳴った。
当たり前だ。
うわっ、何してんだおれ
思った瞬間
「はい、もしもし」
声がした。もう切るわけにはいかない。
相手の携帯には、番号が表示されてる。
「もしもし〜」
電話相手はもう一度繰り返してきた。
泣きそうな声になってたかも知れない。
「あ、あの、チラシ見てですよ…あの…」
パニックになってしまった。
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