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汚染 31

[155]  ふく  2009-02-20投稿
貴方がチャンスをくれた

私の雑用を手伝ってくれた
面倒くさがり屋の貴方がそんな事をしてくれるのは珍しい
何気なく冗談混じりに頼んだのに貴方は快く引き受けてくれた
『面倒くさいな』と愚痴を零しながらも懸命にやってくれた
嬉しかった
お陰で作業も早く進んだし嫌な仕事も貴方と二人でするから楽しかった

雑用を終えてから『何か飲む?おごるよ』と貴方が言ってくれた
私が御礼をしないといけない方なのに
迷いもなく頷いた

貴方と地下へ向かうエレベーターの中
二人切りでどきどきした
自販機で買ってもらったグレープフルーツジュース
この味をきっと私は忘れないだろう

貴方が煙草に火を点ける
私はその姿を横目にひたすらジュースを飲んだ
何を話そう
こうして突然二人になると急に緊張してくる

話す事も思い付かず
『結婚って幸せなもんなんですか?』と聞いてしまった
私は何を聞いているのだろう
貴方がもしも『幸せだよ』と答えたら私は間違いなく落ち込んでいただろう

貴方は少しだけ眉間にしわを寄せ首を振った
『そうなんですか』
それだけ言って視線を反らしまたストローを加えた
『俺、結婚に向いてないんだよ』
声のトーンが低くなる
本当にそう思っているのか
それとも私の想いに気付いていて気を使ってそう答えてくれているのか
どちらにしても私は安心した
そこに付け込もうなんて思わないけれど少しだけ笑ってしまった

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