携帯小説!(PC版)

懲役

[435]  喜一  2009-02-21投稿
2月19日
42200円の現金、携帯電話、腕時計、あとバックの中の着替え類、君の所持品はこれで全部だな!忘れ物ないようにな、警察官の担当さんは茶袋に全部入れながら優しい眼差しで言ってきた。領置品の調べも終わりこの荷物と一緒に明日拘置所に向かう。ここ蒲田警察署から明日東京拘置所へ移送されるのは俺一人らしい。
今思えば一昨日刑事の面倒見は明日移送するからラーメンだの大福だのを食わせてくれた、それが警察署員の思いやだったのかも知れない。 今は孤独という言葉がピッタリと俺には当てはまる。がむしゃらに働いてたこと、友達と酒を飲んでたとき、彼女とレストランで食事したこと、全てが遠い記憶になってしまうようだ。とにかく恐怖と不安が入り混じった気持ちで支配されている。

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