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エルファ・人形残酷物語4

[370]  ぐうりんぼ  2009-02-27投稿
「ハイハイ、泣かない泣かない。今からママの所へ連れて行ってあげるわよォ」

 人間の赤ん坊を扱うようなやり方で、…

 レレをあやすマルシア。

 しばらくすると…

 レレは段々と、泣くのを止めた。

「ミャハハハ!」

 マルシアに抱かれて気持ち良いのか…

 レレは穏やかな表情を見せた。

 笑顔がとても、ステキだ。

 さっそく、レレをエルファのいる部屋に連れて行く。

 人形部屋へ来ると、ドアを開け始めた。

 アレ?

 開かない!

 何と、ドアの内側から施錠している!

 夜の就寝の時以外は滅多に施錠しないのに何故だろう?

 ドアをノックしてみる。

「エルファ、私よ!
 ドアを開けてちょうだい!」

 ……

 返済がない。

「エルファッ! エルファッ!」

 返済がない。

 もう1度、ドアをノックしてみる。

 すると…

 ドアが開いて、エルファが顔を見せた。

「…」

 無表情でマルシアを見るエルファ。

「まあどうしたのォ?
 カギなんか、かけちゃったりして」

「…」

 何も、返事をしないエルファ。

「可愛い子ちゃん、1人忘れてるわよ」

 マルシアは両手で持っているレレをエルファに見せた。

「ミャミャー」

 レレはエルファに向かって両手を上げた。

 レレを手にしたエルファはジッと、その子を見つめた。

 部屋の中では、他の子供たちが楽しそうにハシャいでいるのが見える。

「サァ、この子もみんなの所へ連れて行ってあげなさい」

「…」

 エルファはレレを足元に置いた。

 そして…

 ぐしゃあッ!!

 部屋の中へ入ろうとしたレレを、上から足で踏み潰してしまった!

「エルファーッ!?」

 悲鳴上げたマルシア。

 エルファは何も言わず、冷たい表情で部屋の中へ入って行き…

 ドアをバタンと閉めて中から又、カギをかけてしまった。

 呆然と、その場に座り込んでしまったマルシア。

 目の前には…

 ペシャンコに潰れてしまったレレの変わり果てた姿があった。

「ぐちゅっ! みゃ…みゃ…!」

 微かに動いている。

 何て、惨い事を…

「こりゃあ、先が思いやられまんなァ?」

 背後から男の声がした。

 振り返ると、買い物さきから戻って来た使用人ジャックの姿があった。

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