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エルファ・人形残酷物語5

[384]  ぐうりんぼ  2009-03-01投稿
 部屋の中は暖かい雰囲気に包まれていた。

 マルシアやレレの前では冷たい表情を見せていたエルファ…

 子供たちの前では優しいママの笑顔を見せていた。

「ワタシハ、ダアレ?」

「ミャミャー!」

 子供たちの元気で可愛い返事に、エルファママは上機嫌!

「ワタシダケノ、カワイイ、コドモタチ!」

「ミャミャー!」

「ワタシダケノ、カワイイ、タカラモノ!」

「ミャミャー!」

「カワイイ! カワイイ!」

 エルファママは上機嫌のあまり、子供たちをまとめて抱き抱えた。

 身長約15?にも満たない小さな子供人形たちばかりなので、エルファでも軽く持てる。

 安楽椅子に腰掛けると、子供たちはママの膝の上でハシャいだり…

 ママの肩に座って足をバタバタさせたりした。

「ミャミャー!」

 エルファの足元にまだ、1人残っていた。

 キディと言う名の子である。

 ピョンピョンと飛び跳ねながら両手を上げる。

 だけど、ママは全然気付かない。

「ミャミャー!」

 何度もママを呼ぶけれど…

 まあだ気付いてくれない。

 キディは段々と、涙をうるうるさせて…

「うー、ウィアーンッ!!」

 とうとう、泣き出してしまった!

「エ?」

 泣き声に気付いたエルファは辺りを見回す。

 誰が泣いてるの?

「ミャミャ」

 肩に腰掛けていたルルが下の方を指差した。

 自分の足元に目を向けると、いたいた!

 絨毯の上で足をバタバタさせながら、泣いているキディの姿がある。

「キディ!?」

 慌ててキディを手にしたエルファママ。

「ウィアーンアーンアーンッ!! ウィアーンッ!! ウィアーンッ!!」

「キディ、ナカナイデ」

「ウィアーンッ!! ミャミャーッ!! ミャミャーッ!!」

「キガツカナクテ、ゴメンナサイ! ゴメンナサイ!」

 キディを強く抱き締める。

「ウィアーンアーンアーンッ!! ウィアーンッ!! ウィアーンッ!!」

 エルファママも大泣きしながら必死に謝る。

「ゴメンナサイ!
 ゴメンナサイ!」

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