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遥かなる天界から

[167]  ミ鷹  2009-03-02投稿
僕ゎアリアス・グラナスダ。
前の世界では『如月 憂』なんて呼ばれていた。そう、ちょっと前までは生きてたんだ。
人ゎ死ぬとそれぞれに名前を与えられて自分が生きている時のことを何度も何度も見せられる………

青年ゎ不安と希望を胸にパソコンを立ち上げている。
今は、受験の結果もインターネットで見る時代。大きな掲示板の前で一喜一憂するような青春はテレビの中だけのものになったようだ。
見返せば彼は、今までこれといった挫折なく生きている。
勉強に限らず、何に対しても意欲的だったのがよかったのだろう。


でもどうやら、今彼は初めての挫折を味わったようだ。


人を支える立ち場では、希望が絶えた先に、希望を見出ださなければならない。見つかりそうもない希望を。
それに比べれば、他人の期待を背負っているだけ…でも、その期待を裏切るのが辛かった。


初めて期待を裏切った気がした。

『エリートはもろい』そんな今までは負け犬の遠吠えかのように聞き流していた言葉が、妙に親近感が増した。




ただの結果報告のための登校日…青年は今、何を考えながら電車を待っているのだろう。

彼の頭の中では長い時間が、いや、むしろ時間が永遠に止まってしまったように感じた。


『エリートはもろい』そんな言葉が彼の背中を押して彼の体は投げ出され、それで………オワリ。





遥かなる天界から地上の皆さんへ

僕が人より短いこの映画を見ての感想、希望が絶えた先に希望を探すのは、実に間抜けのように思われる。しかし例えどんなに間抜けな話だとしても、もう少しこの映画が長ければよかったように思う。

絶望の中にいる人々よ………



前へ…進メ!


(終)

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