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見えない糸 7

[208]  もう30歳  2009-03-04投稿
多摩さんも、私が彼女の存在を知っている事にうすうす気づいていたと思う。
でも、会えない日の理由はいつも家族の事なのだ。
ある日、いつもの様に『明日は姉の子供の面倒みないといけないから会えない』と言われた。もちろん嘘。
私は彼女に、私の存在を知らせたくなった。その夜、わざと電話やメールを何度も送ったのだ。電話の呼び出し音が鳴り響く。
三度目…すぐ留守電に切り替わる。
4度目…とうとう電源が切られた。
なんとも言えない気持ちが込み上げ私は泣きながら、携帯を投げつけた。液晶画面が割れメールすらおくれなくなった。
もうやめよう…。
次の日、壊れた携帯からメールの着信音が鳴り響く。多摩さんからだろう。液晶が壊れた携帯からは、もう内容をよみとることなどできない…。でも『もうやめよう』と決めた私にはちょうど良かった。
会社で会っても目を合わさなかった。『早く仕事おわらないかな?多摩さん見るのつらいよ』
休憩時間、トイレの前で多摩さんとすれ違う。突然、腕をつかまれ、『今日、家に行くから待ってて』それだけ言うと休憩室え入っていった。今、また会ったら決心が鈍ってしまう。
私はまっすぐ家に帰らなかった。

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