携帯小説!(PC版)

トップページ >> ノンジャンル >> 夜行列車、あなた行き?

夜行列車、あなた行き?

[230]  めるく  2009-03-04投稿

向こう側のホームにいるもう1人の自分は…。

険しい表情で何かを叫んでいた。


しかし、すぐに悲しみに満ち溢れた表情に変わり…

暗闇にスッ…と消えた。




しばらくして、またもう1人の自分が現れて…。

今度はイスに腰掛けて、無気力で虚ろな表情で…

こちらを見つめている。



そしてやはり、しばらくすると暗闇に消える…。







意味は分からないが…。



何故だか心がズキズキする。



あれは…

間違いなく…

俺自身だ…。



姿形が同じだからそう思うんじゃない…。

何となく、わかる…。

あれは…、

自分自身だ…と。




目を背けたい。

そんな自分ばかりが映し出されている気がして…。

正直、辛い気持ちでいっぱいになる。

なんなんだ…あれは…。

なんで…。






目を背けたら



そこで終わり



だって『あなた』は



あなた自身なんだから






…また暗闇からもう1人の自分が映し出された。

もう、止めてくれ…。




しかし…。
今回は少し様子が違った。


もう1人の自分は…、

何か一生懸命に走っているようだ。

鼻水が垂れている。

酷い顔だ。

でも、その眼差しは真っ直ぐで…。

何かに吹っ切れたような、表情であった。


しばらくして立ち止まり…。

いきなり俺に向かって、こう叫んできた。




『もう、意地はるな。』




…。


……。


ふっ…。


…そうだよなぁ。


意地はったら…前に進めないよなぁ。





電車のドアが閉まります

電車

発車します



いきなりのアナウンス。


俺は、反射的に電車に乗り込んでいたー。


つづく

感想

感想はありません。

「 めるく 」の携帯小説

ノンジャンルの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス