Monstars Da-Capo?
「えっ!? そんな、私一人で充分ですので……あなたはゆっくり食事でもなさっていてください」
ウーは驚いて恐縮した。
本音を言えば着いて来て欲しくないかも知れぬ。
それはよそ者を引き入れたという自分の負い目のためでもあったが、彼の神経も疑ったための断りでもあった。
なぜ、この自分を恐れぬのだろうか。
隣に醜い娘を連れて恥ずかしくは、疎ましくはないのだろうか。
そういう至極まっとうな疑問の類でもあったのだが。
「――素朴な村ですねぇ」
ウーはアーガスの言葉に答えずに黙々と歩いていた。
だが、そんなことは彼にはお構いなしのようであった。
目に留まったものを話題にし、とにかく内容のない話をへらへらと続けている。
結局、着いてきてしまっているあたり、どうにも妙ちきりんな男だった。
ウーは深くかぶったフードの奥で、内心迷惑な思いを隠しきれぬ。
ウーが住み着いている教会は村より少し外れたところに立地していた。
ただ、それはひどく古い時代のもので、実際には現在信仰されていない神のものだった。
というかそうでなければ、とっくに叩きだされていてもおかしくなかっただろう。
集落を抜け、妙な男と声の源であろう、村の中心にある広場へと向かう。
家々に人気はなかった。
祭りでもないのに、女も子供も老人もみな外へと出ているらしい。
おかしなことだ。
もう少しで広場、という辺りでふいに腕を捉まれた。
ウーは思わず振り返る。「何ですか、アーガスさん?」
いえ、とふにゃふにゃと笑う。「やはり、教会に戻りませんか?」
ウーは大きく目を見開いた。「まあ! どうしてです?」
「ええと、少し疲れたというか……」
つらつらとよくわからないことを、相変わらずのそのしまりの無い顔で告げる様に、ウーは思わず怪訝な表情になってしまう。
「とにかく、広場に行くのは良くない。良くないのですよ」
ウーは驚いて恐縮した。
本音を言えば着いて来て欲しくないかも知れぬ。
それはよそ者を引き入れたという自分の負い目のためでもあったが、彼の神経も疑ったための断りでもあった。
なぜ、この自分を恐れぬのだろうか。
隣に醜い娘を連れて恥ずかしくは、疎ましくはないのだろうか。
そういう至極まっとうな疑問の類でもあったのだが。
「――素朴な村ですねぇ」
ウーはアーガスの言葉に答えずに黙々と歩いていた。
だが、そんなことは彼にはお構いなしのようであった。
目に留まったものを話題にし、とにかく内容のない話をへらへらと続けている。
結局、着いてきてしまっているあたり、どうにも妙ちきりんな男だった。
ウーは深くかぶったフードの奥で、内心迷惑な思いを隠しきれぬ。
ウーが住み着いている教会は村より少し外れたところに立地していた。
ただ、それはひどく古い時代のもので、実際には現在信仰されていない神のものだった。
というかそうでなければ、とっくに叩きだされていてもおかしくなかっただろう。
集落を抜け、妙な男と声の源であろう、村の中心にある広場へと向かう。
家々に人気はなかった。
祭りでもないのに、女も子供も老人もみな外へと出ているらしい。
おかしなことだ。
もう少しで広場、という辺りでふいに腕を捉まれた。
ウーは思わず振り返る。「何ですか、アーガスさん?」
いえ、とふにゃふにゃと笑う。「やはり、教会に戻りませんか?」
ウーは大きく目を見開いた。「まあ! どうしてです?」
「ええと、少し疲れたというか……」
つらつらとよくわからないことを、相変わらずのそのしまりの無い顔で告げる様に、ウーは思わず怪訝な表情になってしまう。
「とにかく、広場に行くのは良くない。良くないのですよ」
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