存在?
クラス替えの日がきた。五年生になるのだ。先生がクラスを読み上げるのを聞いていた。麻理子か美香のどっちかと同じクラスになるだろうと思っていた。しかしあたしが一番恐れいた事が起こった。あたしが三組で麻理子と美香は一組になった。目の前が真っ暗だった。しかも三組には菜々子と安奈もいる。誰とも喋らないまま五年三組の教室に行った。先生が「好きな席に座れ〜」と言っていた。あたしが一人でいたらバスケ部の子が「ここおいでよ」って言ってくれた。そこに座ろうとしたら後ろに菜々子がいた。いじめてしまった菜々子が。しかもあの頃はまだあたしだって派手なグループに入れていた訳だけど今は明らかにあたしの方がレベルが低い。でも菜々子は安奈とはいなかった。少しの救いになった。それから席替えをする度に菜々子と同じ班になった。だから菜々子ってまた呼び捨てで呼べるくらい仲良くなれていた。ただこの楽しい日々は長続きしなかった。
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