サクラ咲ク、青ノート、春の音。
?〜キミと出会えたこと〜その７
〔カンパーイ！！〕
６時になり、カーネル教授の簡単な挨拶の後、歓迎会が始まった。私はすかさず柳瀬翔平を探し(参加してた)、目の端にとどめていた。チャンスがあれば話しかけてみるつもりは……もちろん満々だった。
「なーんや、てっきり長谷部先輩の事気に入ったんかと思ったわ。」
「華ちゃんまだゆーてんの。写真がいいなーって思っただけやって、純粋に。実際撮らせてもらって。」
納得顔の華ちゃんを尻目に柳瀬翔平を観察する。あちらこちらに男女問わずちらほらと小さな輪が出来始めていた。
「ねぇ出身どこ？」
「うちら大阪〜。」
「そうなんだー。あたし埼玉なんだけど埼玉出身の子がなかなかいなくてー。」「埼玉！？じゃあ下宿なんやぁ。」
「あたし福岡〜。」
「あたし奈良〜。」
２人の周りも次第に小さな輪ができていった。ビバ新しい友達！！
「えー柳瀬君…」
時々、柳瀬翔平の方から名前を呼ぶ声や楽しそうな笑い声が聞こえた。いいなぁと思った。けどそっちの輪に飛び込む理由も勇気もない。何なら始めから近くにいりゃよかった。でもちくしょー。笑顔もいいやんか。
「なぁ咲、あの子かっこいいと思わん？」
華ちゃんが指差したのは、スポーツ刈りの竹之内豊風の男の子だった。
「うーん。そうかー？まぁかっこいいっちゃかっこいいけどー…」
「何よぅ。じゃあ咲はどの子がいいん？」
ドキっとした。まぁ別に隠す必要もないか、と思う。
「うちは……あの子。」
「え？今コップ持った子？グレーのスーツの？あぁー。確かに男前。」
「うん。やんなぁ。」
やっぱりかーと思いながらちょっとショックを受ける。
「何？何の話？」
結局みんなでよってたかって誰がかっこいいかの話になった。ガールズトークばんざい！！
「あたしもあの子かっこいいと思ってたんだー。」
といったのは社会学科のマドンナ(と勝手にあだ名命名)冬木塔子ちゃん。なんや。やっぱうちだけじゃないんやなーとがっかり。
結局ガールズトークで１位をかっさらったのは他ならぬ柳瀬翔平だった。次いで玉木宏(もちろん勝手にあだ名命名)。３位に竹之内豊。
自分の感情は特別なものだと信じこんでいた。そんじょそこらの“かっこいい”って気持ちとは違うって。今までの自分じゃない、何かが生まれたような気がしてたから。
〔カンパーイ！！〕
６時になり、カーネル教授の簡単な挨拶の後、歓迎会が始まった。私はすかさず柳瀬翔平を探し(参加してた)、目の端にとどめていた。チャンスがあれば話しかけてみるつもりは……もちろん満々だった。
「なーんや、てっきり長谷部先輩の事気に入ったんかと思ったわ。」
「華ちゃんまだゆーてんの。写真がいいなーって思っただけやって、純粋に。実際撮らせてもらって。」
納得顔の華ちゃんを尻目に柳瀬翔平を観察する。あちらこちらに男女問わずちらほらと小さな輪が出来始めていた。
「ねぇ出身どこ？」
「うちら大阪〜。」
「そうなんだー。あたし埼玉なんだけど埼玉出身の子がなかなかいなくてー。」「埼玉！？じゃあ下宿なんやぁ。」
「あたし福岡〜。」
「あたし奈良〜。」
２人の周りも次第に小さな輪ができていった。ビバ新しい友達！！
「えー柳瀬君…」
時々、柳瀬翔平の方から名前を呼ぶ声や楽しそうな笑い声が聞こえた。いいなぁと思った。けどそっちの輪に飛び込む理由も勇気もない。何なら始めから近くにいりゃよかった。でもちくしょー。笑顔もいいやんか。
「なぁ咲、あの子かっこいいと思わん？」
華ちゃんが指差したのは、スポーツ刈りの竹之内豊風の男の子だった。
「うーん。そうかー？まぁかっこいいっちゃかっこいいけどー…」
「何よぅ。じゃあ咲はどの子がいいん？」
ドキっとした。まぁ別に隠す必要もないか、と思う。
「うちは……あの子。」
「え？今コップ持った子？グレーのスーツの？あぁー。確かに男前。」
「うん。やんなぁ。」
やっぱりかーと思いながらちょっとショックを受ける。
「何？何の話？」
結局みんなでよってたかって誰がかっこいいかの話になった。ガールズトークばんざい！！
「あたしもあの子かっこいいと思ってたんだー。」
といったのは社会学科のマドンナ(と勝手にあだ名命名)冬木塔子ちゃん。なんや。やっぱうちだけじゃないんやなーとがっかり。
結局ガールズトークで１位をかっさらったのは他ならぬ柳瀬翔平だった。次いで玉木宏(もちろん勝手にあだ名命名)。３位に竹之内豊。
自分の感情は特別なものだと信じこんでいた。そんじょそこらの“かっこいい”って気持ちとは違うって。今までの自分じゃない、何かが生まれたような気がしてたから。
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