サンタの仮面を被る人 5
レースのカーテンが邪魔して微かにしか見えないが、よほど綺麗好きな住人らしい。ほとんど物が置かれていない状態だ。
あるのは小さな丸い机と本棚だけ。まあ、暗くて他の物が見えないだけなのかもしれないが。
幸い人のいる気配はしない。もう一度あたりを確認して、靴を小脇に抱え、家の中に侵入した。
静かな部屋だ。窓の外から見た通り、本当に物が少ない。
おそらくこの部屋に金目の物は無いだろう。少しがっかりすると同時に、息をついた。
やはり、自分には盗みなんて大それたことは出来ないのだ。
先程の投げ遣りな気持ちは消え、だんだんと冷静さが戻ってくる。
――帰って寝よう。自分のしていることは、あまりにも馬鹿げていて救いようがない。
自嘲の笑いをもらし、出窓に足をかける。しかしその瞬間、けたたましい音が静かな空間を切り裂いた。
あるのは小さな丸い机と本棚だけ。まあ、暗くて他の物が見えないだけなのかもしれないが。
幸い人のいる気配はしない。もう一度あたりを確認して、靴を小脇に抱え、家の中に侵入した。
静かな部屋だ。窓の外から見た通り、本当に物が少ない。
おそらくこの部屋に金目の物は無いだろう。少しがっかりすると同時に、息をついた。
やはり、自分には盗みなんて大それたことは出来ないのだ。
先程の投げ遣りな気持ちは消え、だんだんと冷静さが戻ってくる。
――帰って寝よう。自分のしていることは、あまりにも馬鹿げていて救いようがない。
自嘲の笑いをもらし、出窓に足をかける。しかしその瞬間、けたたましい音が静かな空間を切り裂いた。
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