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サクラ咲ク、青ノート、春の音。

[129]  速水さん  2009-03-12投稿
?〜キミと出会えたこと〜その8
「早川さんは大阪人だ?」
「そうそう。生まれも育ちも。」
歓迎会は時間とともに緊張感がとけ、始めは小さかったそれぞれの輪も、また別の小さい輪と合体したり、さらに小さな輪に細分化されたりして、それぞれが楽しい時間を過ごしていた。
私はというと、
「ねぇ話しかけにいってみようよ!」
というマドンナの提案にのっかった華ちゃんや皆につられて(もちろん私も乗り気やった!)、柳瀬翔平や竹野内豊のいる輪に合流していた。
近くでみると、柳瀬翔平は動けなくなるくらいかっこよかったし、少し離れてしかポジショニングできない自分が情けなかったし、怖けず喋りかける冬木塔子ちゃんを尊敬したりした。
今隣りで話している男の子は亘航太君といって、かっこいいというよりはかわいらしい(母性本能をくすぐるタイプだ!)、何とも親しみをもてるタイプの人だったし、華ちゃんが楽しそうに話している竹野内豊は宮崎涼太君といったりした。智念館に陽明館、長谷部先輩や畑中教授。こうやって一つ一つ。いろんな事を知っていくんやなと思った。その分いろんな事を忘れていくんやな、とも。上塗りをするんじゃなくて、積み重ねたい。忘れることなく覚えていたい、と思った。でも、今覚えたばかりの様々なことは、いつか当たり前の事になって、そしていつかまた、忘れていく。何年先かはわからんけど、それは確かにそこにあったのに、当たり前のようにあったのに、いつかそこには何もなかったかのように私の記憶から過ぎ去っていくんやと思った。覚えていたい―柳瀬翔平の顔を見ていると、ふとそんなふうに思ったし、カメラ、やっぱりいいなとも思った。いつか忘れる時がきても、それを見れば、またその頃に戻ってこられるかもしれない。記憶をたぐりよせる糸になるかもしれない。写真…いいな、と思った。ふふふ。
「やっぱり!俺関西に仲のいい親戚がいて、関西弁!好きなんだ〜。」
あかん、自分の世界にひたってた。目の前にニコニコ亘君。
「そうなんや。大阪のどの辺?」
「確か〜…千里、ってとこだよ!」
「あぁ!結構近いで!」
他愛もない話をしていると、柳瀬翔平がふとこちらを見た。
→続く→

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