Monstars Da-Capo?
「はぁ……でも、行かないとよく事情がわからないですし……」
「ダメですよ。ダメです」
「でもですね」
そのままダメだ、でも、と押し問答になる。
このままでは埒があかぬ。
ウーはさっと広場に向かって駆け出す。
ギシギシと鳴る足。
「ちょっ、ウーさん!!」
広場に出た瞬間だった。
頬に突然、鋭い痛みが走って、そのまま思わず地面に座り込む。
「痛……」
ころり、と足元に転がる小さな飛礫。
そっと頬を撫でた。
どろり、と赤いものがついた。
恐る恐る顔を上げる。
そこにはニヤニヤといやな笑みを浮かべた村人たちと、あとは見知らぬ男たちの集団がその中央に立っていた。
「お前が『エグロンの魔女』だな?」
呆然としているウーに向かって、男たちのうちでも、いかにも屈強そうなひとりが前へと出た。
「我らは王宮騎士団魔導師連である。俺はその師団長であるダ・カーポ!」
ウーは大きく目を見開いた。「ダ・カーポ……!?」
ダ・カーポと名乗った男はにやっと太い笑みを見せた。「――ほう、魔女の間にも俺の名前は知れ渡っているようだな」
「『ダ・カーポ』、さんですか……」
いつのまに追いついてきたのだろう、気がつけば黒髪の猫背が隣に立っていた。
「アーガス、さん……?」
「おうそうよ。俺があの魔導師ダ・カーポ様だ! 何か文句でもあるってのか、このフニャチン野郎」
「いえ、別に?」
アーガスは顎に手をやって覇気なくニタニタしている。
ウーは我がことではないのに、その彼の態度に内心冷や冷やする。
「で? その『ダ・カーポ』様がこんなしなびた村に何の用でいらっしゃったんで?」
「魔女退治さ!」
大人たちの間から叫んだのはガザだった。
「ダメですよ。ダメです」
「でもですね」
そのままダメだ、でも、と押し問答になる。
このままでは埒があかぬ。
ウーはさっと広場に向かって駆け出す。
ギシギシと鳴る足。
「ちょっ、ウーさん!!」
広場に出た瞬間だった。
頬に突然、鋭い痛みが走って、そのまま思わず地面に座り込む。
「痛……」
ころり、と足元に転がる小さな飛礫。
そっと頬を撫でた。
どろり、と赤いものがついた。
恐る恐る顔を上げる。
そこにはニヤニヤといやな笑みを浮かべた村人たちと、あとは見知らぬ男たちの集団がその中央に立っていた。
「お前が『エグロンの魔女』だな?」
呆然としているウーに向かって、男たちのうちでも、いかにも屈強そうなひとりが前へと出た。
「我らは王宮騎士団魔導師連である。俺はその師団長であるダ・カーポ!」
ウーは大きく目を見開いた。「ダ・カーポ……!?」
ダ・カーポと名乗った男はにやっと太い笑みを見せた。「――ほう、魔女の間にも俺の名前は知れ渡っているようだな」
「『ダ・カーポ』、さんですか……」
いつのまに追いついてきたのだろう、気がつけば黒髪の猫背が隣に立っていた。
「アーガス、さん……?」
「おうそうよ。俺があの魔導師ダ・カーポ様だ! 何か文句でもあるってのか、このフニャチン野郎」
「いえ、別に?」
アーガスは顎に手をやって覇気なくニタニタしている。
ウーは我がことではないのに、その彼の態度に内心冷や冷やする。
「で? その『ダ・カーポ』様がこんなしなびた村に何の用でいらっしゃったんで?」
「魔女退治さ!」
大人たちの間から叫んだのはガザだった。
感想
感想はありません。
「 キリン 」の携帯小説
- 【携帯版】多賀城[たがのき]の携帯サイトが完成しました。
- PC用小説サイト新設のお知らせ
- 「携帯小説!」がスマートフォンに対応しました
- 【状況報告】03/18の管理人現況
- 【ネット復活】更新再開
- 管理人です。
- サイトの新デザインを作ってみました。