サンタの仮面を被る人 5
「ジリリリリリリリ」
突然の出来事に、心臓が胸の皮膚を突き破って出てくるのではないかと思った。そして、体中が熱を失ったように冷えきってくる。
今の音はなんだ。何が起こったんだ。部屋の外側から、微かに誰かの走る音が聞こえる。逃げなければ――そう思えば思うほど、体がいうことを聞かずに固まった。まるで金縛りだ。
背後でバタンとドアが開き、泣きたくなった。一瞬のうちに頭によぎったのは、パトカーと刑務所。
もうダメだ……お仕舞いだ。今だにおさまらない心臓の激しい動きを忌々しく思っていると、背後から声がした。
「サンタさん……ですか?」
その声には自信がなく、どこか幼いものがある。
ゆっくり、ゆっくり首を回して振りかえると、パジャマ姿の小さな女の子が立っていた。
突然の出来事に、心臓が胸の皮膚を突き破って出てくるのではないかと思った。そして、体中が熱を失ったように冷えきってくる。
今の音はなんだ。何が起こったんだ。部屋の外側から、微かに誰かの走る音が聞こえる。逃げなければ――そう思えば思うほど、体がいうことを聞かずに固まった。まるで金縛りだ。
背後でバタンとドアが開き、泣きたくなった。一瞬のうちに頭によぎったのは、パトカーと刑務所。
もうダメだ……お仕舞いだ。今だにおさまらない心臓の激しい動きを忌々しく思っていると、背後から声がした。
「サンタさん……ですか?」
その声には自信がなく、どこか幼いものがある。
ゆっくり、ゆっくり首を回して振りかえると、パジャマ姿の小さな女の子が立っていた。
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