サクラ咲ク、青ノート、春の音。
?〜キモチを伝えること〜その5
「えーでは、新入生は無理して飲み過ぎないように、2回生以上は酔ってからまないように、みんな楽しんでください!かんぱーい!!」
代表の土屋先輩の挨拶で、写真同好会のお花見大会が始まった。先輩達が授業をサボって場所とりをした甲斐あって、公園の目玉、シダレ桜がよく見える。
「ぷはぁー。しっかし、咲が、ほんまに好きやったとは。半分ネタやったのに。」
移動している間に、とうとう黙っておられずに、華ちゃんに洗いざらい話したのだった。柳瀬翔平を初めてみた時のこと。それ以来気になって仕方がなかったこと。航太君の話。この気持ちが「好き」だということを確信したこと。
「ほんま顔だけって感じに思うかもしれへんけど。でも何か、そんなんじゃなくって。雰囲気とか。空気とか。航太君の話聞いて、そういう所もいいなって思ったりとか。」
「うんうん。わかるわかる。」
「って、まだちゃんと会話した事すらないねんけどさ。」
「まだ十日やねんし、焦ることないやん。塔子ちゃんみたいに嫌われるだけやで。」
「そやなぁ。」
ほっとした。楽になった。やっぱり友達って大切やなぁ、と思う。
「咲ちゃん。華ちゃん。楽しんでる?」
「長谷部先輩!!」
何度かボックスに出入りしているので、知っている先輩は何人もいた。その中で、初日の出来事もあって松尾先輩と長谷部先輩は特に話しやすい先輩だった。
「咲ちゃん、写真。現像できたから今日持って来たんだ。」
「ありがとうございます。」
受け取ろうとした時、
「で?」
先輩は何故だかにやにやしている。
「はい?」
「その背の高い男前は咲ちゃんの想い人?」
!!!!!!!!!!!!!!!!
写真を見る。サクラの木の前にいる人々。の中にいる柳瀬翔平。
「何?どうゆうこと?」
華ちゃんが横から写真をのぞき混むなり、「あー柳瀬君。」と言った。先輩は更ににやにやする。
「何で―……」
「ピンだよ。」
「ピン?」
「ピント。ほぼ同じ位置にあっても、対象物との距離が結構あると、どうしても周りはぶれちゃうから。ほんとに微妙だけど、僕は高校の時から写真をやってるし、どちらに焦点をあててるかくらいはわかっちゃう。」
はぁー。観念した。「すいません。」
「何で謝るの?いいじゃない、好きなものとれば。」
→続く→
「えーでは、新入生は無理して飲み過ぎないように、2回生以上は酔ってからまないように、みんな楽しんでください!かんぱーい!!」
代表の土屋先輩の挨拶で、写真同好会のお花見大会が始まった。先輩達が授業をサボって場所とりをした甲斐あって、公園の目玉、シダレ桜がよく見える。
「ぷはぁー。しっかし、咲が、ほんまに好きやったとは。半分ネタやったのに。」
移動している間に、とうとう黙っておられずに、華ちゃんに洗いざらい話したのだった。柳瀬翔平を初めてみた時のこと。それ以来気になって仕方がなかったこと。航太君の話。この気持ちが「好き」だということを確信したこと。
「ほんま顔だけって感じに思うかもしれへんけど。でも何か、そんなんじゃなくって。雰囲気とか。空気とか。航太君の話聞いて、そういう所もいいなって思ったりとか。」
「うんうん。わかるわかる。」
「って、まだちゃんと会話した事すらないねんけどさ。」
「まだ十日やねんし、焦ることないやん。塔子ちゃんみたいに嫌われるだけやで。」
「そやなぁ。」
ほっとした。楽になった。やっぱり友達って大切やなぁ、と思う。
「咲ちゃん。華ちゃん。楽しんでる?」
「長谷部先輩!!」
何度かボックスに出入りしているので、知っている先輩は何人もいた。その中で、初日の出来事もあって松尾先輩と長谷部先輩は特に話しやすい先輩だった。
「咲ちゃん、写真。現像できたから今日持って来たんだ。」
「ありがとうございます。」
受け取ろうとした時、
「で?」
先輩は何故だかにやにやしている。
「はい?」
「その背の高い男前は咲ちゃんの想い人?」
!!!!!!!!!!!!!!!!
写真を見る。サクラの木の前にいる人々。の中にいる柳瀬翔平。
「何?どうゆうこと?」
華ちゃんが横から写真をのぞき混むなり、「あー柳瀬君。」と言った。先輩は更ににやにやする。
「何で―……」
「ピンだよ。」
「ピン?」
「ピント。ほぼ同じ位置にあっても、対象物との距離が結構あると、どうしても周りはぶれちゃうから。ほんとに微妙だけど、僕は高校の時から写真をやってるし、どちらに焦点をあててるかくらいはわかっちゃう。」
はぁー。観念した。「すいません。」
「何で謝るの?いいじゃない、好きなものとれば。」
→続く→
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