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届け、僕の声。?

[416]  2009-03-16投稿

〜拝啓 カケル様

春が兆しが感じられる今日この頃。
あなたは、いかがお過ごしですか。

この手紙があなたのもとに届いているということは、私はもうそこにはいないのですね。

今日、こうやって手紙を差し上げたのには、あるお願いがあったからです。


私を、忘れて下さい。


無理なお願いだということは、知っています。

でも、あなたが私のせいで前を見れないのならば、どうか忘れて下さい。

じゃあ、バイバイ。
     敬具〜


「ふざけるな、ハルカ」

全身から力が抜けて、その場に座り込んだ。

いつ書いた手紙かは知らないが、ふざけるな。

忘れられる訳ないだろ、忘れられるわけ・・・。

ポタッ、ポタッ。

手紙に、涙が落ちた。
広がってシミを作る。

よく見れば、同じようなシミが他にもあった。

「ハルカ?」

「泣くぐらいなら、こんな手紙書くなよ」


「ごめん、ハルカ・・・。」

そう行って、立ち上がり、紙とペンを取った。


   −−−つづく−−−

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