Push!Push! #21
樫宮師範は腕を組み
少し考えて
「組手に大切なものか…綺麗事ならいくらでも言えるが、技術的なら…」
「攻撃でしょう。攻撃こそ最大の防御」
横から鎌田さんが割って入ってきた
「いやいや。相手が格下ならそれでいいが、しっかりした防御力ある相手には…」
「でも攻撃がないと勝つ事はできないわけで」
「いやしかし…」
2人の討論が始まってしまった
話しを切り出したおれは
放置された
「まあ、人それぞれって事にするか」
話しがまとまったようだ
樫宮師範は防御
鎌田さんは攻撃
組手には性格が出るという話しを
聞いた事あるが
これが2人の性格なのだろうと思った
どちらかに練習の重点を置こうと思い
聞いてみたのだが
なにも、まとまらないままに
1人になった後、先程までやっていた
2人の組手を思い出しながら練習をした
次の日、会社の部所に入ってすぐ
三宮さんが駆け寄ってきて
「昨日急に電話してゴメン〜」
「い、いや…」
「んでさぁ、空手って何?」
(…あっ!)
早く電話を切ろうとして
ついつい言ってしまってたのだ
「い、いや、えーと…最近始めて…」
「すごぉい!バット蹴ったりしてるんやぁ」
(え?)
「バット何本折れるん?」
(え?え?)
そういえば、テレビ等で
よくそういうのを見る
(なんか勘違いされてる…説明しなくちゃ…)
あたふたしてると
仕事開始のベルがなる
(タイムカードがまだ…)
朝から散々だった
タイムカードの遅刻は免れたものの
朝から三宮さんと仲よさ気に
話してるもんだから
先輩や他の社員達の視線が痛かった
そしてその場から逃げるように
外回りの仕事に向かった
しばらくはこの状況が続きそうな予感がした
少し考えて
「組手に大切なものか…綺麗事ならいくらでも言えるが、技術的なら…」
「攻撃でしょう。攻撃こそ最大の防御」
横から鎌田さんが割って入ってきた
「いやいや。相手が格下ならそれでいいが、しっかりした防御力ある相手には…」
「でも攻撃がないと勝つ事はできないわけで」
「いやしかし…」
2人の討論が始まってしまった
話しを切り出したおれは
放置された
「まあ、人それぞれって事にするか」
話しがまとまったようだ
樫宮師範は防御
鎌田さんは攻撃
組手には性格が出るという話しを
聞いた事あるが
これが2人の性格なのだろうと思った
どちらかに練習の重点を置こうと思い
聞いてみたのだが
なにも、まとまらないままに
1人になった後、先程までやっていた
2人の組手を思い出しながら練習をした
次の日、会社の部所に入ってすぐ
三宮さんが駆け寄ってきて
「昨日急に電話してゴメン〜」
「い、いや…」
「んでさぁ、空手って何?」
(…あっ!)
早く電話を切ろうとして
ついつい言ってしまってたのだ
「い、いや、えーと…最近始めて…」
「すごぉい!バット蹴ったりしてるんやぁ」
(え?)
「バット何本折れるん?」
(え?え?)
そういえば、テレビ等で
よくそういうのを見る
(なんか勘違いされてる…説明しなくちゃ…)
あたふたしてると
仕事開始のベルがなる
(タイムカードがまだ…)
朝から散々だった
タイムカードの遅刻は免れたものの
朝から三宮さんと仲よさ気に
話してるもんだから
先輩や他の社員達の視線が痛かった
そしてその場から逃げるように
外回りの仕事に向かった
しばらくはこの状況が続きそうな予感がした
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