終末の賢人達 第4回 占い師 マッピ−
砂埃が晴れて二人が姿を表した。ギャラガの喉元には、自分の長剣が突き立てられていた。マックスが一瞬の隙をついて剣を奪ったのだ。
「く…何て事だ…」
ギャラガは信じられないという表情で目を見開いている。
「どうだ?戦わずして勝つ、これこそ東洋の戦術兵法という」
「兵法だと…」
「俺と一緒にくれば、兵法を得て真のグラディエ−タ−になれるぞ。おまけで世界も救える。それでも来ないか?」
マックスは利き腕の右手をギャラガに差し出す。利き腕を相手に差し出す行為は、相手に命を差し出しても構わない、偽りの無い信頼を意味する。
「それも兵法か?」
「いや、教科書に書いてあった事を真似しただけだ」
いつの間にかギャラガの顔には自然の笑顔が浮かんでいた。
「畜生!まさかギャラガが負けるとは!とんでもない大損だぜ!」
ギャラガに大金を賭けた観客は憤慨する。隣でその様子を冷ややかに伺う黒いロ−ブを纏う女がいた。
「あなた…大損こいた様ね…ご愁傷様だわ…」
「誰が見た事もねぇ奴に大金賭けるんだよ!」
「いるわよ、ここに…」
女は懐からマックスに賭けたチケットを取り出して見せた。
「な…何故!しかも…千…万…10万ゴ−ルドのベット(賭け)だと−」
10万ゴ−ルドは、聖騎士を5年、普通に労働して10年以上かかって稼げる金額である。あまりの金額に、先程までいきりたっていた男は気を失ってしまった。
「まぁ…気の小さい男」
女はフワリと踵を返してその場を立ち去った。
「彼等にはまだまだ稼がせて貰わないとネ…その日がくるまで…」
こうしてマックスはギャラガと共に北を目指して旅に出た。そして街のはずれ…
「あの、ちょっと宜しいかしら?」
先程のローブの女が二人の背後から声をかけてきた。
「占い師に用は無いぞ」
「そっちに無くてもこっちにあんのよ!おい、マックス!あんたの倍率が高すぎて配当がとんでもない金額になっちまったじゃないか!おかげでお上に掛金と配当を無効にされちまって一文無しになっちゃったんだよ〜エ〜ン」
いつの間にか二人の姿は煙の如く消えていた…
続く…
「く…何て事だ…」
ギャラガは信じられないという表情で目を見開いている。
「どうだ?戦わずして勝つ、これこそ東洋の戦術兵法という」
「兵法だと…」
「俺と一緒にくれば、兵法を得て真のグラディエ−タ−になれるぞ。おまけで世界も救える。それでも来ないか?」
マックスは利き腕の右手をギャラガに差し出す。利き腕を相手に差し出す行為は、相手に命を差し出しても構わない、偽りの無い信頼を意味する。
「それも兵法か?」
「いや、教科書に書いてあった事を真似しただけだ」
いつの間にかギャラガの顔には自然の笑顔が浮かんでいた。
「畜生!まさかギャラガが負けるとは!とんでもない大損だぜ!」
ギャラガに大金を賭けた観客は憤慨する。隣でその様子を冷ややかに伺う黒いロ−ブを纏う女がいた。
「あなた…大損こいた様ね…ご愁傷様だわ…」
「誰が見た事もねぇ奴に大金賭けるんだよ!」
「いるわよ、ここに…」
女は懐からマックスに賭けたチケットを取り出して見せた。
「な…何故!しかも…千…万…10万ゴ−ルドのベット(賭け)だと−」
10万ゴ−ルドは、聖騎士を5年、普通に労働して10年以上かかって稼げる金額である。あまりの金額に、先程までいきりたっていた男は気を失ってしまった。
「まぁ…気の小さい男」
女はフワリと踵を返してその場を立ち去った。
「彼等にはまだまだ稼がせて貰わないとネ…その日がくるまで…」
こうしてマックスはギャラガと共に北を目指して旅に出た。そして街のはずれ…
「あの、ちょっと宜しいかしら?」
先程のローブの女が二人の背後から声をかけてきた。
「占い師に用は無いぞ」
「そっちに無くてもこっちにあんのよ!おい、マックス!あんたの倍率が高すぎて配当がとんでもない金額になっちまったじゃないか!おかげでお上に掛金と配当を無効にされちまって一文無しになっちゃったんだよ〜エ〜ン」
いつの間にか二人の姿は煙の如く消えていた…
続く…
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