旅立ち(後編)
みんなの後に着いて体育館の中に入った。しばらくすると卒業式が始まった。
前のほうの席には、同級生だった友達が座っていて、卒業証書授与のために名前が呼ばれていった。
そして、卒業生代表のことばに移った。
「僕たちは今日をもってこの中学校を卒業します。今まで僕たちを支えてくださったお母さん、お父さん、先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。しかし、今日でしか言えないことばがあるので、そちらを優先させてもらいます。」
途端に周りがざわめき始めた。先生たちも練習と違う流れに焦っていた。
「今日で卒業できない友がいます。なぜなら、そいつは卒業する前に死んだからです。なのでここにはいません。でも!俺たちはあいつがここにいるって信じています!突然あいつが教室からいなくなって、徐々にあいつのことを忘れていく自分が嫌だった…だからっ、それじゃいけないって思った…最後に別れを言えずに友を失ってしまった…だからせめてこの場を借りて言わせてください!」
「今までありがとう、そして、さようなら。」
この世で見た本当に最後のものは、みんなの泣きじゃくる顔だった。
その後、僕も旅立った。
前のほうの席には、同級生だった友達が座っていて、卒業証書授与のために名前が呼ばれていった。
そして、卒業生代表のことばに移った。
「僕たちは今日をもってこの中学校を卒業します。今まで僕たちを支えてくださったお母さん、お父さん、先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。しかし、今日でしか言えないことばがあるので、そちらを優先させてもらいます。」
途端に周りがざわめき始めた。先生たちも練習と違う流れに焦っていた。
「今日で卒業できない友がいます。なぜなら、そいつは卒業する前に死んだからです。なのでここにはいません。でも!俺たちはあいつがここにいるって信じています!突然あいつが教室からいなくなって、徐々にあいつのことを忘れていく自分が嫌だった…だからっ、それじゃいけないって思った…最後に別れを言えずに友を失ってしまった…だからせめてこの場を借りて言わせてください!」
「今までありがとう、そして、さようなら。」
この世で見た本当に最後のものは、みんなの泣きじゃくる顔だった。
その後、僕も旅立った。
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