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夢幻のユキ?

[220]  みや子  2009-03-24投稿
家に帰った私は急いで部屋を片付けていた。
だって一人暮らしで家に誰か来るのは初めてなんだから…
知らない男の人を部屋に入れるか悩んだけど、何やかんやで助けてくれたし、ちゃんと話聞きたいもんね。【幻】が何なのか、あの男に聞けばわかる気がした。
玄関を開けると、男は暗闇で見た以上に綺麗な顔をしていた。イケメンってやつ?
そのイケメンは素直にテーブルに座ると、お茶をすすっている。着物姿に日本茶は本当によく似合うなあ、と関係ない事を考えてしまう。
「さっきは助けてくれてありがとう。…でもどうして私の事知ってるの?あなたは誰?」
聞きたい事が沢山あって上手く言えず、戸惑いながら私は聞いた。
「多分知らないと思うけど、こっちの世界じゃ由季は有名人なんだ。幼い頃から俺達の事を見つめてるって噂でね。由季は【幻】って名付けてるみたいだけど」「やっぱりお化けみたいなものだったのね」
「うーん、君達の言う妖怪って分類に近いかなあ?実体はあるから」
お茶を嬉しそうに飲んでから続ける。
「俺は透磨(とうま)。さっきも言ったけど、君を迎えに来たんだ。」
「ちょっと待って、もしかして透磨も【幻】なの…?」
「いや…俺は違う。」
お茶を置いて、答える。
「すぐに来いとは言わないが、今日から【幻】の力が強くなる。そうなったら由季が一番危ないんだ、君は狙われる。」
急に狙われると言われてもピンと来ない。
「私、何もしてないよ、普通の高校生じゃない。これから沢山友達作って…恋だってしたいのに。初対面の透磨を信じて知らない場所について行くなんて出来ないよ!」
透磨は困った顔をしたけど、すぐに言った。
「稀に【幻】の力を育てて強く出来る人間が現れる。君はその“花”なんだ。今日みたいに、由季の髪の毛一本でも喰った【幻】は強くなる。由季を手に入れた奴は【幻】の世界で権力を持つようになれる。誰もが手にしたい存在なんだ」
「…」
人を物のように扱う【幻】が信じられない。
「…なんなの、もう!訳分からない!どうせ透磨も同じ考えで私に近づいたんじゃないの?!帰ってよ!」
透磨を追い出し、今日の疲れを一気に感じて、部屋に一人へたり込んだ。

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