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あしたなんていらないから?

[349]  あめの  2006-07-09投稿


前略お母様


いや、おふくろさま?



僕は今日ここで、幽霊に食われて死ぬっぽいです。





―…やっぱり今日朝から授業うけとけばよかったかなぁ。




『…どしたの?』



声の主は女の子だろう。

鼻にかかった女の子らしい声。


『どーしたもこーしたも…』



僕は周りを見渡した。

右、左、上、下。




…………ん?!




『上ッ!??』



屋上の入り口の上にある小さな階段に、声の主が座っている。


『……うっわぁぁっ!』
『…失礼なひと。』



僕は、とりあえず声の主が人間であることを確認してから
ゆっくりと歩み寄った。










―……いつも今日は昨日になって、明日は今日になる。


あしたはすぐにくる。



それがあたりまえだったから


その繰り返しがあたりまえだったから。


それが僕の毎日だったから。




あの日、君に出逢うまで、

明日がくることがこんなに悲しいなんて



思ったこと


なかったんだ。

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