素直になれない僕等
「真紀、」
今は4時間目。
お腹も空き始めてきた頃、隣の席の男子(好きな人でもある)
妙寺 慧が話をかけてきた。
「何?今授業中なんだけど」
あああ!
あたしって本当に可愛くない!態度悪すぎだし。
「なぁ、お前好きな奴いんの?」
ギクリとした。
だって、あたしの好きな人は今目の前にいて、あたしと今話しているんだもの。
「…いるけど」
「え?まじ?だれだれ」
誰?と聞いてくる彼にまさかあなたです、とも言えず、またあたしは裏返しな言葉を慧に投げ掛ける。
「あー、もう、煩いなぁ
慧には関係なんじゃん。
ほっといてよ」
どんだけ可愛くないんだあたし。もっと他に言い方ってもんがあるだろあたし!!ほら、見ろ!慧なんか口閉じたじゃん!
自己嫌悪に浸っていたら、慧が閉じていた口を開いた。
「関係あるよ」
「は、え?」
慧は俯いていた顔を上げ、
「関係あるよ。
俺はお前が好きだから
お前の好きな奴が気になるんだよ。」
びっくりした。
慧があたしを好きなんて
「真紀、返事は?」
あたしも素直になってみようかな…?
「慧」
「ん?」
「好き、…あたしも好き。」
言い切ったとこで、腕を引っ張られ、あたしは思いっ切り慧に抱きしめられた。
「好きだぜ、真紀
一生離さねぇかんな。」
あたしも離さないとばかりにあたしも慧にしがみつく。
一生一緒だよ、慧。
大好き!
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