desteny??
淳と二人で、午前三時半過ぎに、クラブを出た。淳は、店やイベントの関係者に、大事な急用が出来たと告げた。
「あっちゃん、良かったの?大事なイベントだったんでしょ?・・・、それに、彼女、大丈夫かな?麗華に怒鳴られて、凹んでたりしない?」
淳は、彼女の事を気にしているに違い無かった。次に別れると言ったら、また、手首を切ると言って居る様な彼女を、優しい淳が、放って置ける訳が無い事を、私は知っていた。
「うん・・・。俺に何も言って帰ん無かった事が気になってさ。メールで、帰ります。って、後で入れて来ただけだったし。いつもなら、麗華の事を、俺にこうだったの!とかって、訴えて来るだろうにさ。」
クラブを出る前は、少し心の中で、彼女の存在が薄くなって居たのに、此処に来て、急に、彼女の存在が大きく、そして、重く感じられた。
「大丈夫だよ、うん。何か有ったら、連絡来るだろうし。携帯だって持ってるんだからさ。」
「でも・・・。また、手首切ったりしたら・・・。」
淳の顔色が、一瞬、変わった。心を握り潰される様な感覚がした。彼女の事は、今、気にしないで良いよ。と、強く、声を大にして、言って欲しかった。
「急に、思い出しちゃった?彼女の事・・・。」
「いや・・・。そう言うんじゃ無いんだけど・・・。」
「好きなんでしょ?彼女の事。」
「好きじゃ無いんだ。情なのか、放って置けないだけなのか・・・。そんな感じ。俺・・・、本当に好きなのは、香里なんだ。マジで。」
「私・・・。あっちゃんの中に少しでも彼女が居るのに、何て言ったら良い?」
淳は、何も言わず、私の身体を自分に引き寄せた。次の瞬間、淳の匂いと、温かい体温が、私の中に伝わった。
「あっちゃん・・・。」
「香里・・・。お前、寒いの?身体が震えてるよ。」
寒くなんて無かった―\r
私の心は、強く、淳を求めて居るのに、身体が、全身全霊で、男性を拒否して居た。震えが、どうしようにも、止める事が出来なかった―\r
「・・・、嫌っ!!!!!」
私の頭の中は、一瞬、真っ暗になり、あの日の事が、フラッシュバックして来た。
『俺が、可愛がってあげるよ、仔猫ちゃん・・・。』
耳にこびり着いて、取れなかったあの声―\r
生々しく、脳内に蘇る―\r
「香里?・・・、なぁ香里っ!!!」
フラフラ、しゃがみ込んだ私を、淳は、抱き止めた。
「あっちゃん、良かったの?大事なイベントだったんでしょ?・・・、それに、彼女、大丈夫かな?麗華に怒鳴られて、凹んでたりしない?」
淳は、彼女の事を気にしているに違い無かった。次に別れると言ったら、また、手首を切ると言って居る様な彼女を、優しい淳が、放って置ける訳が無い事を、私は知っていた。
「うん・・・。俺に何も言って帰ん無かった事が気になってさ。メールで、帰ります。って、後で入れて来ただけだったし。いつもなら、麗華の事を、俺にこうだったの!とかって、訴えて来るだろうにさ。」
クラブを出る前は、少し心の中で、彼女の存在が薄くなって居たのに、此処に来て、急に、彼女の存在が大きく、そして、重く感じられた。
「大丈夫だよ、うん。何か有ったら、連絡来るだろうし。携帯だって持ってるんだからさ。」
「でも・・・。また、手首切ったりしたら・・・。」
淳の顔色が、一瞬、変わった。心を握り潰される様な感覚がした。彼女の事は、今、気にしないで良いよ。と、強く、声を大にして、言って欲しかった。
「急に、思い出しちゃった?彼女の事・・・。」
「いや・・・。そう言うんじゃ無いんだけど・・・。」
「好きなんでしょ?彼女の事。」
「好きじゃ無いんだ。情なのか、放って置けないだけなのか・・・。そんな感じ。俺・・・、本当に好きなのは、香里なんだ。マジで。」
「私・・・。あっちゃんの中に少しでも彼女が居るのに、何て言ったら良い?」
淳は、何も言わず、私の身体を自分に引き寄せた。次の瞬間、淳の匂いと、温かい体温が、私の中に伝わった。
「あっちゃん・・・。」
「香里・・・。お前、寒いの?身体が震えてるよ。」
寒くなんて無かった―\r
私の心は、強く、淳を求めて居るのに、身体が、全身全霊で、男性を拒否して居た。震えが、どうしようにも、止める事が出来なかった―\r
「・・・、嫌っ!!!!!」
私の頭の中は、一瞬、真っ暗になり、あの日の事が、フラッシュバックして来た。
『俺が、可愛がってあげるよ、仔猫ちゃん・・・。』
耳にこびり着いて、取れなかったあの声―\r
生々しく、脳内に蘇る―\r
「香里?・・・、なぁ香里っ!!!」
フラフラ、しゃがみ込んだ私を、淳は、抱き止めた。
感想
感想はありません。