保健室物語?
【保健室物語?】(完結)
ある日、担任の教師に
呼び出された。
「なぁ○○、K大学法学部に、指定校推薦で行ってみるか?」
指定校推薦とは
校長の推薦であるため
70〜90%の確率で
大学に合格できるシステム。
私は、3年間の無遅刻と
徐々に上がった成績が、
評価されたらしい。
「…どうや?行きたいんやろ?K大学…」
『…はい、お願いします』
「じゃあ、K大学に書類を送ろ。面接、頑張りや」
『はい』
保健室の先生に
そのことを話すと
本当に喜んでくれた。
私は彼に 合格通知 を見せたかった。
だけど─…
『て、転勤──…?』
突然の転勤。
私が面接などで休んでいる間に
ほかの高校に移ったらしい。
皮肉にも
その1週間後に
合格通知 が届いた。
++
それから、1ヶ月経った今…
私は、《あの日、彼がいなかったら、今の私は絶対いない》と、心から思う。
だから、言わせて…。
先生、ありがとう。
私、幸せだよ。
────
あの日の保健室での出来事…
左手首の傷のように
一生、消えない
私の宝物───…。
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