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記念日

[162]  桜木  2009-03-31投稿
私と彼は毎日のように会って、公園で話をしたり、お互いに家に帰っても電話で話が尽きないほど夢中になっていた。初めて手を繋いだのは三ヶ月後。純粋なお付き合いだった。彼はバンドを組んでいて、ボーカルを担当し、練習を毎日していた。私はアルバイト先を変えて時給900円の焼肉屋でお小遣稼ぎに。
そんな毎日が過ぎ気が付くともうすぐ付き合って一年になろうとしていた。彼がある日、「もうすぐ俺達一年だね。記念に何処か行こうよ!一泊でさ」私は心では「行きたい。でも...一泊って一晩一緒。どうしよう?」何故なら、私は男の人と一晩過ごした事がなく、ましてやバージンだった。「うん。。。」と返事をした。
その記念日の前日がきた。私は覚悟を決めた。行き先は、東京ディズニーランドだった。夜行バスに乗って、途中トイレ休憩に寄った。すると、長時間乗っていたため、腰は痛く重い感じで、私の体の異変に気が付いた。
「きちゃった」私は拍子抜けしたのと内心ホッとした。彼に説明すると、「えっ!」と残念な顔をしていたが「大丈夫?」と私をいたわってくれる彼が目の前にいた。ディズニーランドでは閉園まで楽しみ私達は宿泊ホテルへ向かった。都心にある高層ホテルは、とても夜景が綺麗だった。私達は唇を重ね合った。初めてのキスだった。とても温かく全身の力が抜けた。そしてお互い初めて同士頑なに身体を抱き寄せ合い気が付くと深い眠りについていた。どのくらい眠っていたのだろうか。ホテルの部屋は暗幕カーテンで、右も左もわからない私達はもう、お昼の3時を過ぎていたのに気が付かなかった。そしてフロントから電話が鳴った。「お客様、チェックアウトは何時でしょうか?観光バスは集合時間を過ぎたため、ただ今ご出発いたしましたが。。。」「えっ〜!」慌てて支度をしホテルを飛び出した二人「置いてかれた」しばらくの間無言になっていた。私達は都心のど真ん中で途方に暮れた。お小遣しか持ってきていなかった。土産で使ってしまった。私達はどうやって帰ったらいいのか、分からず、とんでもない記念日になってしまったと、帰る方法を考えていたのだった。

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