赤い女 1
「そこには、一人の女がいるの。」
「どんな女?」
「真っ赤なワンピースを着て、髪の毛の長い女なんだって。」
「うわ〜。いかにもだね。」
「それで、その女に気付かれるとさぁ、女がスーっと近付いてくるんだって。」
「怖っ!!何なのその女?」
「女の正体は誰も知らないの。その姿をちゃんと見た人は皆、死んだかおかしくなっちゃってるからさ。」
「マジ…?うわ〜何かベタな話しだけど身近な場所だし怖いね。」
「うん。美香も気を付けなよ〜(笑)」
「やめてよ〜帰りそこ通るんだから〜(笑)」
〇〇山公園。
中央には大きな噴水があり綺麗に整備されたこの公園は、街の繁華街の中にある。
昼間は、外回りのサラリーマンや親子で賑わうこの公園も、夜になればその顔を180度変え、酔っ払いや不良、ホストやホステスと怪しい雰囲気を醸し出す。
そんな〇〇山公園に、2年前から妙な噂が広がった。
夜中に、この公園に変な女が出ると言うのだ。
もちろん、誰しもがくだらない都市伝説だと鼻で笑っていたが、ここ最近目撃情報が後を絶たず、実際に被害を受けたと言う者まで現れた。
繁華街の商店会は、街のシンボルであるこの公園の評判が下がってはいけないと、警察の巡回を頻繁にしたり、街灯を増やしたりと躍起になっていたが、ここのところ昼でもひとけが少なくなった。
美香は、友達から聞いたあの話しを思い出し、携帯を鞄から取り出した。
「もぉ〜超ヤダ。」
美香の家はこの公園を通らなければ帰れない。
夜にひとけのない場所を一人で歩くだけでも怖いというのに、あんな話しを聞いた美香はなるべく公園を見ない様に歩いた。
つづく
「どんな女?」
「真っ赤なワンピースを着て、髪の毛の長い女なんだって。」
「うわ〜。いかにもだね。」
「それで、その女に気付かれるとさぁ、女がスーっと近付いてくるんだって。」
「怖っ!!何なのその女?」
「女の正体は誰も知らないの。その姿をちゃんと見た人は皆、死んだかおかしくなっちゃってるからさ。」
「マジ…?うわ〜何かベタな話しだけど身近な場所だし怖いね。」
「うん。美香も気を付けなよ〜(笑)」
「やめてよ〜帰りそこ通るんだから〜(笑)」
〇〇山公園。
中央には大きな噴水があり綺麗に整備されたこの公園は、街の繁華街の中にある。
昼間は、外回りのサラリーマンや親子で賑わうこの公園も、夜になればその顔を180度変え、酔っ払いや不良、ホストやホステスと怪しい雰囲気を醸し出す。
そんな〇〇山公園に、2年前から妙な噂が広がった。
夜中に、この公園に変な女が出ると言うのだ。
もちろん、誰しもがくだらない都市伝説だと鼻で笑っていたが、ここ最近目撃情報が後を絶たず、実際に被害を受けたと言う者まで現れた。
繁華街の商店会は、街のシンボルであるこの公園の評判が下がってはいけないと、警察の巡回を頻繁にしたり、街灯を増やしたりと躍起になっていたが、ここのところ昼でもひとけが少なくなった。
美香は、友達から聞いたあの話しを思い出し、携帯を鞄から取り出した。
「もぉ〜超ヤダ。」
美香の家はこの公園を通らなければ帰れない。
夜にひとけのない場所を一人で歩くだけでも怖いというのに、あんな話しを聞いた美香はなるべく公園を見ない様に歩いた。
つづく
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