携帯小説!(PC版)

Rapisu Jueri

[305]  河本カズキ  2009-04-02投稿
いつも眼をつぶると見えるのは、自分の住んでいた家が燃え盛っているのが目に浮かぶ。当時は三歳だから、今から十四年前になるのに今でも浮かぶ。目の前で家族が引き裂かれるのが、今でも浮かぶ。そんな事をした悪党を許さない ……………「よそ見してんじゃねーぞアルファ」
自分の名前を呼ばれて目を開けた。目の前に大剣が迫っていた。とっさにバックステップで後方に下がった。もう少しで頭を割られていた。
「アルファ、組み手中によそ見してんじゃねー」
そう言えば組み手中だったのを忘れていた。
「俺なんか眼中になしかこの野郎」
そうアルファを罵っている少年は自分より背が五センチ高く、がたいもいいので、強そうに見える。彼の名前は、ハイネと言い、アルファと同じ「創世の十字架(ジェネシスクロス)」の孤児だ。
「うるさい、お前なんて見ずに戦ったって勝てるんだよ」
実は、少し嘘をついた。アルファとハイネの剣技は、アルファは片手剣で、ハイネは大剣だが、二人共同じくらいの技術だ

「じゃあ、行くぞ」
ハイネは、そう言いながら剣を担ぎ、こちらに向かってくる。
「望む所だ」
アルファも、剣を握り直してハイネに向かって走った。二人共走る。ハイネの剣の方がリーチが長い為、先に攻撃してきたのはハイネだった。
「うらぁぁぁーーー」
そう雄叫びをあげながら、肩に担いだ大剣を振り下ろした。
「はあぁぁぁーーー」
その大剣を真っ直ぐに受け止めたら、おそらくアルファの方が力負けするだろう。だから剣先を少し下げて、ハイネの大剣を受け流した。そこから前に出ていた左足を軸に回転切りを首筋に叩き込ます………変わりに顎に拳を叩き込んだ。
「ぐべら」
ハイネがそのような奇声をはっしながら倒れた。
「俺の勝ちだな」
アルファはガッツポーズをとった。
「くそー、絶対次は負けねーからな」
ハイネが負け惜しみの言葉を吐いた。
「ほらよ」
アルファが右手をさし伸ばした。
「サンキュー」
ハイネはその手を握り、助け起こした。
「さぁーて、宿舎で飯を喰うか?」
ハイネが言った。
「だな」
アルファは答えた。
ここは創世世界(ジェネシスワールド)。創世神ジェネシスウィングが創世したと言われている世界。創世世界の北東部の町カルナ。そこでアルファ達は生きていた。

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