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Monstars Da-Capo?

[372]  キリン  2006-07-11投稿
「……おやおや、女性をいじめるとはいけない方ですね、『ダ・カーポ』さん?」

目の前を漆黒が覆っていた。その猫背の、だけど広い背には見覚えがある。

「アーガス、さん……?」

そっと呼ぶと、振り返ったアーガスがへらっと笑った。「大丈夫ですか、ウー?」

「な……お前……!!?」

「ダメですよぉ、女性には優しくしないと、ね? あなたモテないでしょう、『ダ・カーポ』さん」

愕然としているダ・カーポに対し、アーガスは相変わらずしまりがない顔で笑っている。
一方、目を閉じてしまっていたウーは何が何だかよくわからない。
今の一瞬で一体、何が起こったのだろうか。
あの大きな火球はどこへ?
アーガスは何をしたのか?

「このっ……!!」

ダ・カーポの目が怒りで燃えた。
彼の手の中で、再び一気に火炎が燃え上がる。

「たまたま俺の術を止めたからっていい気になってんじゃねぇぞ!! 次はねぇ! お前ら焼き払ってやる!!」

それが合図だったのだろうか。
ダ・カーポの部下らしい男たちもまた詠唱を始めていた。
王宮騎士団魔術連、中でもあのダ・カーポが率いている精鋭たちである。
ウーはもう恐ろしさで動けなかった。

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