サタンボーイ
ーーある日地獄から魔王が消えた。
地獄では数多くの悪魔が魔王を探しているが、地獄には魔王はいない。今彼がいるのは…
6月8日
僕、橋本 智也(ハシモト トモヤ)は学校を抜け、近くの公園に座っていた。
「はぁ……。つい抜け出しちゃったな…。どうしよう…」
彼の頬には数カ所傷があった。同級生に殴られてできた傷だ。
進級してから不良と同じクラスになってしまい、イジメの対象にされてからは、毎日が地獄のようだった。
そして今日もイジメられ、耐えきれずに学校を抜けてきて、今に至る。
「とりあえずココで時間潰すかナ……」
『そうだな。』
キィキィとブランコが2つ寂しく鳴る。
「……えっと、君は…?」
『あぁ、俺か?…元魔王だ。』
長い沈黙。それを破ったのも魔王だった。
『驚いたか?…まぁ無理もないか。』
「ま、魔王って…ゲームによくでる、あの魔王…?」
智也が恐る恐る質問する。
『…フン。近からず、遠からずってトコだな。確かに魔物どもを従える王だが、魔法とやらは持っていないし、魔界に住んでいる訳でもない。俺が住むのは“地獄”だ』
智也は驚きすぎて逆に冷静さを取り戻しつつあった。
「…じゃあ何であなた、ココにいるんですか?」
『敬語はよせ…。…まぁ、お前と同じだよ。嫌気がさして抜け出して来たんだ。』
To be continued…
地獄では数多くの悪魔が魔王を探しているが、地獄には魔王はいない。今彼がいるのは…
6月8日
僕、橋本 智也(ハシモト トモヤ)は学校を抜け、近くの公園に座っていた。
「はぁ……。つい抜け出しちゃったな…。どうしよう…」
彼の頬には数カ所傷があった。同級生に殴られてできた傷だ。
進級してから不良と同じクラスになってしまい、イジメの対象にされてからは、毎日が地獄のようだった。
そして今日もイジメられ、耐えきれずに学校を抜けてきて、今に至る。
「とりあえずココで時間潰すかナ……」
『そうだな。』
キィキィとブランコが2つ寂しく鳴る。
「……えっと、君は…?」
『あぁ、俺か?…元魔王だ。』
長い沈黙。それを破ったのも魔王だった。
『驚いたか?…まぁ無理もないか。』
「ま、魔王って…ゲームによくでる、あの魔王…?」
智也が恐る恐る質問する。
『…フン。近からず、遠からずってトコだな。確かに魔物どもを従える王だが、魔法とやらは持っていないし、魔界に住んでいる訳でもない。俺が住むのは“地獄”だ』
智也は驚きすぎて逆に冷静さを取り戻しつつあった。
「…じゃあ何であなた、ココにいるんですか?」
『敬語はよせ…。…まぁ、お前と同じだよ。嫌気がさして抜け出して来たんだ。』
To be continued…
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