赤い女3
「もしもし」
受話器越しに友達の声が響く。
美香は小声で友達に助けを求めた。
「佳織、助けて。公園に…さっき話してた女がいるの。」
美香はゆっくり公園に目線を向た。背筋に冷たい物が走る。
赤いワンピースの女はまだ俯いたまま微動だにしない。
「ねぇ、佳織聞いてる?助けて!!!」
「…し……だ……ょ」
「何?ふざけてるの?」
「ぅッ……ろ………」
友達の声は途切れ途切れで、時折嫌なノイズが走った。こんな時に限って電波が悪いなんて…。
「佳織、聞える?電波が…」
そこまで言った時、嫌な感触が首筋に走った。
そして携帯をあてた耳とは反対側の耳元で
「ウシロダヨ…」
携帯を持った手から力が抜けて携帯がガチャッとアスファルトに音を立てて落ちる。まるで心臓を握られた様に痛い。それでも美香はゆっくりと目線だけを横にずらしていく。
声の正体を確認する為に。
自分の鼻の頭が見えて
徐々に横に広がる景色が浮ぶ
そして自分の髪の毛の色とは異なった黒い髪の毛が風に揺れている
ガタガタ震える足が崩れないように必死に踏ん張って、美香は一気に後ろを振り返った。
つづく
受話器越しに友達の声が響く。
美香は小声で友達に助けを求めた。
「佳織、助けて。公園に…さっき話してた女がいるの。」
美香はゆっくり公園に目線を向た。背筋に冷たい物が走る。
赤いワンピースの女はまだ俯いたまま微動だにしない。
「ねぇ、佳織聞いてる?助けて!!!」
「…し……だ……ょ」
「何?ふざけてるの?」
「ぅッ……ろ………」
友達の声は途切れ途切れで、時折嫌なノイズが走った。こんな時に限って電波が悪いなんて…。
「佳織、聞える?電波が…」
そこまで言った時、嫌な感触が首筋に走った。
そして携帯をあてた耳とは反対側の耳元で
「ウシロダヨ…」
携帯を持った手から力が抜けて携帯がガチャッとアスファルトに音を立てて落ちる。まるで心臓を握られた様に痛い。それでも美香はゆっくりと目線だけを横にずらしていく。
声の正体を確認する為に。
自分の鼻の頭が見えて
徐々に横に広がる景色が浮ぶ
そして自分の髪の毛の色とは異なった黒い髪の毛が風に揺れている
ガタガタ震える足が崩れないように必死に踏ん張って、美香は一気に後ろを振り返った。
つづく
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