携帯小説!(PC版)

lilys?

[272]  m710  2009-04-08投稿
登美雄はノリノリだ。

登「スケボーってよ、いくらぐらいすると!?」

そう、俺たちは何にも知らない、完璧な初心者だ。

里「普通にいいやつを全部コンプリートしたら2〜3万くらいやね〜」

里西は当たり前のような顔で言った。

登「えっ!?そんなすると!?ってかコンプリートって何なん!?」

俺も目が点だ。

そんな2人のための、里西スケボー講座が始まった。

里「スケボーはよ、板(ボード)とこのトラックってのとビス、あとウィールとベアリングの5つのパーツを組んで自分でスケボー作るんやけど……」

里西の丁寧な説明の途中で、登美雄が、

登「自分だけの組み合わせで作れるっちゃっ!!すっげーかっけーやん!!」

テンションが高めだ。

里西は、笑いながら説明を続けようとしたが、さらに登美雄が、

登「もう説明はいーが!今から買いに行こーや!!早く滑ってみてぇっ」

我慢できず、ウズウズしてる。

里西も賛同して、

里「まぁ、もう今日は授業でる気ねーしね。今から市内に買いに行くか」

登美雄が大きくうなずいてる。

しかし俺は無理だった。

成「いやぁ、俺そんな金ねぇわ」

里西はキョトンとして、

里「バイトしちょって聞いたことあるけど、金ねーと?」
と聞いてきた。

登美雄が、「しまった」という顔をしたのがわかった。


成「・・・バイトはしちょっけどさ、うち母ちゃんだけでよ、母ちゃんもパートやし、貧乏やけーさ。バイト代も生活費に回るんよね。やけん学校もバイトを許してくれとるんよね」

隠す必要はなかった。
あまり人に家庭事情を話す機会がないだけで、知ってる奴はなぜか知ってるし、知られても何も思わない。

成「でも、登美雄が買いに行くのには付き合うわ。しかし、あんたは金持ちでよかね」

前に俺の事情を知っていた登美雄はニカッと笑った。

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