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ギャラクシーラリー39

[364]  フェイ  2009-04-08投稿
吉原桃子は焦り始めていた。何故、この石川遼一と言う男はオチない?

私の、この風船のように膨らんだ胸…。もっと見てよ。マシュマロみたいに柔らかいんだから。

お尻だって、ゆで玉子みたいに滑らかなのよ…。

どうして私に会いに来ないの?

今まで、こんな男はいなかった。中学生からオヤジまで私の魅力に勝てる男なんかいなかった。

遼一にメールを送ると、きっちりリプライはある。どんな質問をしても、ちゃんと答えてくれる。なのに、二人で会いたいと言うとキッパリ断られる。

しかもすごく優しく。小さな子供をさとすように、私を傷つけないように、女心を傷つけないように。

ムカつくわね。何様のつもりなの!

家庭があるから?

いいえ、妻子持ちだろうが金持ちだろうが、私に落とせない男なんていなかったわ。

あの真っ直ぐな視線…。
私の体なんか、きっと見ていない。神野美穂みたいに冴えない女と、この私を同じように扱っているのが、その証拠。

許せない…。

自分は何をムキになっているんだろう?

あんな中年相手に…。

桃子は携帯電話のディスプレイを見つめて、ため息をついた。

初めて私の内面が見られている…。恐らく間違いないだろう。そう思った。

ファッションもメイクも私は完璧。ネイルだって…。
じゃあ、中身は…?

桃子は自分が分からなくなってきた。

レースまで、もう時間がなくなってきた。

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